今日は午後から晴れ間が広がり、爽やかな1日でした。
でも今は梅雨の真最中。
昨日まで続いた雨のおかげで、夜の森ではキノコ(シイノトモシビダケ)が美しい光を放っています。
今年のキノコ観察の初日は2週間ちょっと前の6月8日でした。
このころは最低気温が18度前後とかなり肌寒く、本当に光っているのか半信半疑で嶋田と夜の森へ出かけました。
真っ暗な森の中で、懐中電灯の明かりを消してみると、数個のキノコが光っているのが見えました。
しかし、昨年に比べ10分の1にも満たないイメージ…。
本当にごくわずかでした。
「まだ、シーズンではないのかな?それともこの寒さで今年は光らなかったりして…?」
少々不安に感じながらこの日の観察は終了しました。
6月15日の夜、土砂降りの雨の中をFITのメンバーと森に出かけました。
前日下見をしておいた場所へ行くと、キノコは暗い闇のそこここで、美しいグリーンの光を放っていました。
でも、昨年見ていた空に向かって伸びる枯死木には、何もついていませんでした。
この木にキノコが付いていれば、頭上の夜空に浮かぶような輝くキノコを見られるはずなのですが…。
「菌糸は同じ木の中で生きているわけではないのだろうか?」疑問は残りました。
そして今週…実は月曜から毎日森に通っています(笑)。
雨の続く梅雨の真っただ中、キノコ達がどんどん現れ始めたからです。
私のコンデジでは、とてもキノコの美しさを写真に残せないので、もっと高級なコンデジを借りて、
海スタッフの石田に写真を撮ってもらいました。

写真を撮るために懐中電灯を消すと、周辺のあちらこちらで緑の光が浮かび上がります。
なんて素敵な森でしょう!!

1週間前には何も見えなかった“空に向かって伸びる枯死木”の上にもキノコが数個、姿を見せ始めました。
この場所は、これからもっと増えてくるかもしれません。
一方、先週一番綺麗だった場所のキノコは溶け(?)はじめました。
一昨日のその場所のキノコ。

キノコにカビのようなものが付いていて「何だろう?」と思っていたのですが、色々調べてみたら、
どうやらこれはキノコの“気中菌糸”のようでした。
「“気中菌糸”って何?」と思われる方も多いと思いますので、簡単に説明しますね。
ご存知の方も多いと思いますが、キノコの正体は菌です。
日頃はそれが糸状の形をしていて、枯れた木や動物の糞などを栄養にしながら成長していきます。
キノコはその菌糸が寄り集まってできた、胞子を作るための仮の姿です。
色とりどりの“花”と同じように、自分の子孫を残す事を目的とした繁殖のための器官なのです。
キノコが栄養を得るために伸ばしている糸を“栄養菌糸”と言いますが、
どうやらキノコが水分を含みすぎると、今度はキノコ本体を栄養にして、空気中に菌糸を伸ばすらしいのです。
そしてこれを“気中菌糸”というようです。
写真をクローズアップしてみました。

キノコを覆うように伸びた糸が見えるでしょうか?
自然の仕組みは無駄なくできていますから、きっとこの“気中菌糸”ができるのは
胞子を飛ばして役割を終えたキノコだけだろうと思います。
1日経って見に行ったら、このキノコは菌糸ごと形が崩れてしまっていました。
シイノトモシビダケはきっと数日間のうちに、誕生と消滅を繰り返し、
梅雨の間中、夜のスダジイの森に光を灯し続けるのでしょう。
キノコを見たい方は梅雨が明ける前がチャンスですよ。
ところで、菌糸に覆われたキノコの横にある白いもの。
実はこれ、ツノホコリという変性菌の胞子の集まりらしいです。

変性菌というのは、変形して動物のように移動しながら餌を捕るのに、
繁殖の時は全く動かず、キノコのような胞子体の形をとるという不思議な生き物です。
自然界は本当に、魔法の世界のようですね。
今日もこれからスタッフ全員で夜の森に出かけてきます。
また何か面白い発見があったら、日記で報告します!
(カナ)
でも今は梅雨の真最中。
昨日まで続いた雨のおかげで、夜の森ではキノコ(シイノトモシビダケ)が美しい光を放っています。
今年のキノコ観察の初日は2週間ちょっと前の6月8日でした。
このころは最低気温が18度前後とかなり肌寒く、本当に光っているのか半信半疑で嶋田と夜の森へ出かけました。
真っ暗な森の中で、懐中電灯の明かりを消してみると、数個のキノコが光っているのが見えました。
しかし、昨年に比べ10分の1にも満たないイメージ…。
本当にごくわずかでした。
「まだ、シーズンではないのかな?それともこの寒さで今年は光らなかったりして…?」
少々不安に感じながらこの日の観察は終了しました。
6月15日の夜、土砂降りの雨の中をFITのメンバーと森に出かけました。
前日下見をしておいた場所へ行くと、キノコは暗い闇のそこここで、美しいグリーンの光を放っていました。
でも、昨年見ていた空に向かって伸びる枯死木には、何もついていませんでした。
この木にキノコが付いていれば、頭上の夜空に浮かぶような輝くキノコを見られるはずなのですが…。
「菌糸は同じ木の中で生きているわけではないのだろうか?」疑問は残りました。
そして今週…実は月曜から毎日森に通っています(笑)。
雨の続く梅雨の真っただ中、キノコ達がどんどん現れ始めたからです。
私のコンデジでは、とてもキノコの美しさを写真に残せないので、もっと高級なコンデジを借りて、
海スタッフの石田に写真を撮ってもらいました。

写真を撮るために懐中電灯を消すと、周辺のあちらこちらで緑の光が浮かび上がります。
なんて素敵な森でしょう!!

1週間前には何も見えなかった“空に向かって伸びる枯死木”の上にもキノコが数個、姿を見せ始めました。
この場所は、これからもっと増えてくるかもしれません。
一方、先週一番綺麗だった場所のキノコは溶け(?)はじめました。
一昨日のその場所のキノコ。

キノコにカビのようなものが付いていて「何だろう?」と思っていたのですが、色々調べてみたら、
どうやらこれはキノコの“気中菌糸”のようでした。
「“気中菌糸”って何?」と思われる方も多いと思いますので、簡単に説明しますね。
ご存知の方も多いと思いますが、キノコの正体は菌です。
日頃はそれが糸状の形をしていて、枯れた木や動物の糞などを栄養にしながら成長していきます。
キノコはその菌糸が寄り集まってできた、胞子を作るための仮の姿です。
色とりどりの“花”と同じように、自分の子孫を残す事を目的とした繁殖のための器官なのです。
キノコが栄養を得るために伸ばしている糸を“栄養菌糸”と言いますが、
どうやらキノコが水分を含みすぎると、今度はキノコ本体を栄養にして、空気中に菌糸を伸ばすらしいのです。
そしてこれを“気中菌糸”というようです。
写真をクローズアップしてみました。

キノコを覆うように伸びた糸が見えるでしょうか?
自然の仕組みは無駄なくできていますから、きっとこの“気中菌糸”ができるのは
胞子を飛ばして役割を終えたキノコだけだろうと思います。
1日経って見に行ったら、このキノコは菌糸ごと形が崩れてしまっていました。
シイノトモシビダケはきっと数日間のうちに、誕生と消滅を繰り返し、
梅雨の間中、夜のスダジイの森に光を灯し続けるのでしょう。
キノコを見たい方は梅雨が明ける前がチャンスですよ。
ところで、菌糸に覆われたキノコの横にある白いもの。
実はこれ、ツノホコリという変性菌の胞子の集まりらしいです。

変性菌というのは、変形して動物のように移動しながら餌を捕るのに、
繁殖の時は全く動かず、キノコのような胞子体の形をとるという不思議な生き物です。
自然界は本当に、魔法の世界のようですね。
今日もこれからスタッフ全員で夜の森に出かけてきます。
また何か面白い発見があったら、日記で報告します!
(カナ)