ずっと成長を追っていた植物があります。
このブログでも時々報告していた、元町溶岩流のテイカカズラ。
森を捨て、新天地を溶岩の上に求めて這いだしてきて、マット状に広がったテイカカズラ達です。
4月にこの植物の存在を知ってから、時々訪れては経過を観察してきました。
5月17日、花のつぼみが成長し始めました。
6月には見事に花をつけました。
写真は6月19日。
まるで少しでも花を目立たせて虫を誘おうとでもしているかのように、花茎を立てて一面に咲いていました。
7月28日には花が終わって、実が伸び始めていました。
車輪状に咲いていた花のうち…
実をつけることができるのは、ごくわずか…
ほとんどのものは咲き終わったあと散ってしまい
茎に残ることができたものだけが、2本の小さな実を伸ばし始めていました。
実はゆっくり時間をかけて成長していきました。
8月4日の成長中の実です。
9月26日には「枝を立てたら這いあがるはず」というお客様の発案で、木の枝を立てましたが…
テイカカズラの蔓は、枝を全く無視して溶岩流上を這うことを選びました。
太陽の光を得るために上に這い上る必要がないし、横に這う方が楽なのでしょうね。
10月13日、2本の赤い実があちらこちらで見事に垂れ下がっていました。
そしてこの状態が長く続きました。
外見上は何も変化はありませんでしたが、実の中ではゆっくりとタネが成長していたようです。
12月に入って、ようやくタネが弾けはじめました。
こちらは12月31日、大晦日の写真です。
キラキラの綿毛が、とても綺麗でした。
しかし…
本来なら風に吹かれて遠くまで飛んでいくはずの、パラシュートのような綿毛を持ったタネたちは、
近くの溶岩の上に着底してしまっていました!
これでは子孫を残す目的が達成できないのでは?
本当なら、土の上にタネを差し込んで、そこから芽生えなければいけないはずなのに…。
テイカカズラには何も栄養のない溶岩の上で、生きられる力はないはずです。
競争相手が少なくて光を独占できる場所に、森を捨てて一斉に這い出してきたテイカカズラ達。
発想は良かったのですが、「子孫を残す」という生物本来の目的からすると、作戦失敗ですね(^_^;)
それともいつか「テイカカズラの勝ち!」とビックリするような、逆転劇があるのでしょうか?
テイカカズラの姿を眺めるたびに「生きる」ということのきびしさと、それでも新天地を求める生き物たちの
たくましさを感じるのでした。
無駄でも可能性にかけて、ひたすら生きる…きっとコレって全ての生物がもつ本質のようなものですよね。
もちろん人間も含めて…。
(カナ)
このブログでも時々報告していた、元町溶岩流のテイカカズラ。
森を捨て、新天地を溶岩の上に求めて這いだしてきて、マット状に広がったテイカカズラ達です。
4月にこの植物の存在を知ってから、時々訪れては経過を観察してきました。
5月17日、花のつぼみが成長し始めました。
6月には見事に花をつけました。
写真は6月19日。
まるで少しでも花を目立たせて虫を誘おうとでもしているかのように、花茎を立てて一面に咲いていました。
7月28日には花が終わって、実が伸び始めていました。
車輪状に咲いていた花のうち…
実をつけることができるのは、ごくわずか…
ほとんどのものは咲き終わったあと散ってしまい
茎に残ることができたものだけが、2本の小さな実を伸ばし始めていました。
実はゆっくり時間をかけて成長していきました。
8月4日の成長中の実です。
9月26日には「枝を立てたら這いあがるはず」というお客様の発案で、木の枝を立てましたが…
テイカカズラの蔓は、枝を全く無視して溶岩流上を這うことを選びました。
太陽の光を得るために上に這い上る必要がないし、横に這う方が楽なのでしょうね。
10月13日、2本の赤い実があちらこちらで見事に垂れ下がっていました。
そしてこの状態が長く続きました。
外見上は何も変化はありませんでしたが、実の中ではゆっくりとタネが成長していたようです。
12月に入って、ようやくタネが弾けはじめました。
こちらは12月31日、大晦日の写真です。
キラキラの綿毛が、とても綺麗でした。
しかし…
本来なら風に吹かれて遠くまで飛んでいくはずの、パラシュートのような綿毛を持ったタネたちは、
近くの溶岩の上に着底してしまっていました!
これでは子孫を残す目的が達成できないのでは?
本当なら、土の上にタネを差し込んで、そこから芽生えなければいけないはずなのに…。
テイカカズラには何も栄養のない溶岩の上で、生きられる力はないはずです。
競争相手が少なくて光を独占できる場所に、森を捨てて一斉に這い出してきたテイカカズラ達。
発想は良かったのですが、「子孫を残す」という生物本来の目的からすると、作戦失敗ですね(^_^;)
それともいつか「テイカカズラの勝ち!」とビックリするような、逆転劇があるのでしょうか?
テイカカズラの姿を眺めるたびに「生きる」ということのきびしさと、それでも新天地を求める生き物たちの
たくましさを感じるのでした。
無駄でも可能性にかけて、ひたすら生きる…きっとコレって全ての生物がもつ本質のようなものですよね。
もちろん人間も含めて…。
(カナ)