グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

虫たちの不思議な行動。

2012年09月04日 | ツアー
昨日のツアーです。

朝の豪雨と天気予報の雨雲予想に怖じ気づき、コースを三原山から外周に変更したら、午前中ずっと晴れていました…汗。でも島全体が火山の大島、どこでも結局楽しいのです(キッパリ・笑)

昔激しい噴火で溶岩が降り積もったと思われる側火山“赤禿”の丘の上から海を見下ろしました。

赤と黒と緑と青、火山島らしい配色が素敵です。

水がすんでいて、海の中の様子が良く分かりました。

「キレイ~!」by全員。

「これ、何ですか?」
お客様がフナムシを見つけました。

フナムシは海岸近くで餌をとっているはずの生き物ですが、ずいぶん高いところまであがってきています。穴だらけの溶岩が隠れ家にちょうど良いのでしょう。しょっちゅう隙間に出入りしていました。

快適な住まいを求めて遠距離通勤をする人間みたいなもの?
それとも、海岸暮らしを捨てて丘の上で餌をさがしているのでしょうか??

時間があったので、牧場にもよってみました。

大島牛乳で作ったアイスクリームを食べながら、モクモク立ちのぼる雲を眺めました。
爽快~。

降り積もった溶岩で出来たスカスカの土壌の中に根を這わせ、巨体を支えるスダジイにも立ち寄りました。

「すごい~!」byお客様。

花もじっくり鑑賞しました。

咲きほこるハチジョウイタドリは、この距離からでも奇麗ですが…

高倍率の虫眼鏡で花を見ると、とても華やかです。

「キレイ~!」by全員。

奇麗なものは、花だけではありません。
ツヤツヤのスジコガネ。


派手派手なドクガ幼虫。


裏砂漠の広い景色を楽しみながら…


帰り道では、花盛りのセンニンソウの前で車を止めて、甘い香りも堪能しました。


見事な咲きっぷりでしょう?

今、島のあちらこちらで、この雪のような白さの花が目立ちます。

盛りと言えば、こちらもまだ頑張っています。
ラセイタタマアジサイ、夏の山を飾る真夏のアジサイですが、葉の裏側を見たお客様は…

「この模様、マスクメロンみたい!」
なるほど、言われてみれば、確かにそうかも!

さて周囲の小さな動植物をゆっくり観察しながら歩いた昨日のツアーですが、最後のヒットはこれでした。

塩の製造工場を見学に言ったとき、細かい目の網にハエが串刺しになっていたのです!
(お客様、発見)

しかも、1匹だけではなく集団で串刺し…。

いったいどうしたのでしょう?
何者かに追われてあわてて逃げたのでしょうか?

そしてハエの横では…

バッタが網をくぐろうとして失敗し、体を引き抜いている光景を目撃しました!

いったん休んで、再度網抜けに挑戦。
ジタバタ、ジタバタ…かなり強引です。

そしてついにスポっと体が抜け、網の反対側に出ることに成功しました!
…しかしこの網、上は塞がれていないのですよ~。

なぜ、飛ばないでくぐるんでしょう?
立派な翅もジャンプ力もあるのに??

もしかしたら、ハエはこのバッタのまねをしていて抜けられなくなってしまったとか??
この虫たちの行動で、ツアーの最後がかなり盛り上がりました。

さて、ツアー終了後のおまけの映像です。
空飛ぶカメムシ…ではありません。

車のフロントガラスの上を、ツルツル滑りながら上に向かって歩いて行くカメムシ君です。
ガラスが濡れているので何度も下までツル~っと落っこちて来て、その度にまた必死になって上がって行きました。

…なぜ飛ばないで、歩くんでしょう??
立派な翅があるのに~?

虫たちの行動に「?」が頭がいっぱいになった面白い一日でした。

(カナ)
コメント (2)
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