グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

2回目の理科授業

2013年05月30日 | ツアー
昨年に引き続き、T学園高等部の先生がツアーをリクエストしてくれました。
「理科特進クラス」の授業の一環で、今年は2泊3日の滞在です。

滞在中に「火山」「植生遷移」「人と火山との関わり」を中心に見ていただこうと、半日ずつの4コマのプランを立てていました。

今日の午前中は火山博物館見学だったので、以前作ったクイズを使ってもらいました。

生徒さんたちがクイズを解きながら、楽しそうに回ってくれていたのが嬉しかったです。

さて、昼食後です。
雨で山が見えないことと南西風が比較的強いことから、「植生遷移」を中心に歩くことにしました。

裸地→コケ→草地→陽樹(生育に多くの光が必要)→陰樹(少ない光でも生育できる)と移り変わるのが普通の植生遷移。でも大島は、噴火でゼロからやり直しになった場所と、そのまま遷移が続いている場所の境がハッキリわかるところが面白いのです。

そんな説明を、今日はこの場所で。

噴火のための避難壕は、雨の時にも役立ちます!(笑)

今回は4種類の植物にだけ注目してもらうことにしました。

遷移の過程の中で、無くなったり現れたりの変化がわかりやすい植物たちです。

森を抜け、低木林を抜け、草地へ…。

最初いっぱいあったアオキがなくなり、ハチジョウイヌツゲの背丈が低くなって、ニオイウツギ、続いてハチジョウイタドリが現れます。

そうそう、途中“カエルの骨地帯”に立ち寄ったら、新しい“骨の素”が供給されていました。

スタッフ間では「トビの仕業?」と話しているのですが、まだ現場は押さえていません。(見たい~)

さすが理科系の高校生たち(?)

気持ち悪がるよりも熱心に観察している生徒さんが多かったような…?

折り返しの溶岩地帯では、男子たちが機敏な動き!

なんだか楽しそうでした~。

皆、雨にも負けず元気に歩いてくれたけれど資料に使った「4つの植物たち」は、あまり注目されていないみたいでした。なので時々リマインダーの役目をしながら歩きました。(笑)

でも、帰路に再び濃い緑の森に差し掛かった時「あ、帰って来た」という声が聞かれたから、きっと何かを感じてくれた生徒さんも居たのだと思います。

森の中では…

溶岩に阻まれて根を下に伸ばせずに、風で倒れてしまった桜の木に注目!
みんなで順番に立ち寄りました。

森の中の“溶岩の溝”が、高校生で埋まっています!(笑)

途中で「地学の研修に行きたくなって来た。」などと言う声も聞かれ「いいぞ~!」と思いました。笑

そして最後は、大島の地面の中身(降り積もった溶岩や火山灰や土)に触れて観察しました。


室内の実験や理論だけではなく、生の自然に触れてほしいと大島を再訪してくれたM先生。
その気持ちに応えられるように、明日からもできる限りのことをしたいなぁと思っています。

(カナ)
コメント
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