グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

盆踊りで見つけたもの

2018年07月27日 | 歴史・文化
実はあまり知られてないような気がしますが、
大島は盆踊りがとっても盛んです。

大島はお盆が旧暦なので、2週間ほど前をピークとして、
8月初旬までのちょうどこの時期、
立て続けに各地区あちこちで行なわれます。

老いも若きも丸くなって踊る一体感。
特に若い人が目立ちます。

大島は濃厚な踊り文化が息づいていることを実感します。
私もうろ覚えでちょろっと参加するのですが、何しろ曲数も振り付けも多くて…
みんな小さいころから肌に染みついているんだろうなぁ。
うーん来年こそは覚えて目いっぱい踊りたい!

地区それぞれ特色があって面白いのですが、
個人的に特におススメなのが泉津の盆踊り。

こじんまりとした場所に低く、めいっぱい提灯が飾られている雰囲気に圧倒されます。




さすが、「日忌様」など独特の風習の残る地区。
幽玄の世界に誘われます。

今年は提灯をじっくり見てみたら、びっくりの発見がありました。
提灯って、寄付者の名前が書いてあるものだと思っていたのですが、
「水神様」の提灯が!


水神様が寄付するとは考えにくく笑
主催者の意図なのでしょうか、それとも匿名で寄付したい人がこの名前でとお願いしたのか、
色々想像してますが、どちらにしても素敵です。
(真相のほど知ってる方は教えてくださいませ。)

水に苦労することの多かった大島で、豊かな水源を有した泉津の地区は本当に恵まれています。
水神様への感謝の想いはリアルなものだったろうと想像されます。
私も泉津の水を普段の飲み水に使わせてもらっています。
改めて感謝の気持ちで手を合わせました。

注意してみていくと、他にも「行者窟」「大六天」などの提灯がありました。

「泉津小学校」というのも。

失われたものへの想いを昇華させる役目も果たしているのかも。
盆踊り本来の役目って、そういうことかも知れない、と思いました。


個人的に、極めつけはこれ。「大葉夜叉五倍子(オオバヤシャブシ)」


ジオ関係者の仕業?!
普段ジオツアーで、荒地が森林になっていく過程で
オオバヤシャブシが大きな役割を果たしていることを説明するたびに
尊敬の念を覚えるのですが、
ついに神格化された?!と思いました。

泉津に住むジオ関係者の方にも聞いたところ、
昔から薪や炭として、人々に身近な存在だそうで、
ハンノキとみんな呼んでいるので、正式名称への啓蒙の意味もあるかもね、
と言っていました。
なるほど~・・・やっぱりジオ関係者??笑

しかし漢字で書くと超カッコいいですね。

暮らしている人にとって身近かどうかはわかりませんが、
火山の火に焼かれた大地から最初に芽を出し土を作る
「八丈虎杖」(ハチジョウイタドリ)も敬愛していますので、
来年はぜひお願いしたいです。
関係者のみなさま、どうでしょう?笑
(あい)

コメント
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