浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

フィリピンのドゥテルテ大統領の外交

2017-01-16 18:50:27 | その他
 国内の治安政策には問題があるが、外交政策はなかなか立派である。この記事。

http://buzzap.jp/news/20170116-duterte-denied-japanese-missiles/

 日本は、フィリピンにミサイルを提供としたいというのだが、憲法9条がある国と言えるか。安倍は、どうしようもない。


 ベトナムへは、新造の巡視船を提供するんだって、さらに円借款も。

 財政赤字は、嘘ですよ、皆さん!!財政赤字をいうときは、税を上げるときだけですよ。安倍政権の濫費をみればわかるでしょ。

 安倍政権は、海外にカネをばらまき、みずからの野望である「対中包囲網」をつくり、その盟主になろうというのだろうか。
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今、考えていること

2017-01-16 10:08:58 | その他
 歴史の研究というのは、ある種のイデオロギー闘争であると思う。日本政府が、維新から150年ということで「明治150年」の記念事業を企画しているが、その趣意書などを読むと、のっぺらぼーに明治という時代を肯定し、それを顕彰し、引き継いでいこうとしている。

 しかし戦後歴史学は、明治という時代が決して肯定すべきものではなく、1868年の維新は1945年にある意味で直結しているということを示してきた。

 もし私たちが「明治150年」を考えるなら、その初発から「帝国主義」的な行動を伴った近代日本国家全体を俎上に挙げ、厳しく問うと云うことをしていく必要がある。

 政府の「明治150年」事業は、安倍が好みそうな「国威発揚」である。それは戦後の憲法体制とは違背する方向への地ならしと云うべきものである。

 杉山光信は、「戦後ナショナリズム論の一側面」(『戦後日本の精神』岩波書店、2001年)の冒頭で、「およそ思想とか理念とかいったものへの関心がすっかり消え去ってしまったかにみえる1980年代の日本」と書いているが、今では「理想とか理念」だけではなく、真実や事実などもデリートし、気分や感情の赴くままに声を上げるという没知性的な雰囲気が漂っている。こういう時代に、情念的な「明治150年」が喧伝されれば、その施策に人びとが動かされ、彼らが言う「明治の精神」の中核たるべきナショナリズムの高揚へとつながっていくことだろう。

 歴史研究に従事する者は、このイデオロギーをめぐる闘いに関与していく必要があるのではないか。
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アメリカ盲従

2017-01-16 08:22:04 | その他
 安倍が、1月27日、大統領になったトランプに会いに行こうとしているようだ。

 「飛んで火に入る安倍訪米 1・27会談ならトランプの餌食に」という『日刊ゲンダイ』の記事がある。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197572

 アメリカの最大限の利益を追求するトランプ。そのためには、日本との貿易赤字を減らしたい、となると日本がアメリカから買う物としては、兵器くらいしかない。おそらく安倍は、トランプの歓心を買うために、アメリカからの武器購入額を大幅に引き上げていくことだろう。財政赤字という消費税を上げるための宣伝文句は宣伝文句だけであって、国民のカネをフィリピンに1兆円プレゼントするという約束をしたりしているから、アメリカにだって大金をプレゼントするようになるだろう。トヨタだって、大金をアメリカに投資することを発表している。政府も、企業も、トランプに平身低頭している。右翼の諸君は、こうした屈辱的な光景を見て怒らないのだろうか。

 さて、アメリカは世界に軍隊を派遣している。それは世界のためではない、あくまでもアメリカの利益のためである。アメリカは建国当初から、国益最優先できている。アメリカの諸外国での様々な策動は、アメリカの国益、アメリカ企業の利益を確保し、より拡大するために行われてきた。戦争直後の日本に大量の小麦を送り込んできたのは、食糧不足に苦しむ日本国民のためではなく、余った小麦を日本に輸出しパン食を根付かせようというセコい魂胆だった。ことほどさように、アメリカがやることは独善的な利益確保が目的である。

 今、石垣島とか、沖縄県に自衛隊基地が新設されてきている。またアフリカの南スーダンへの自衛隊駐留、そしてジブチにおける自衛隊基地の恒久的施設建設。「防衛省、ジブチの自衛隊拠点を来年度拡張 基地建設の中国に対抗」という記事がある。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-6028.php

 しかしこれらすべて、アメリカの戦略に沿った配備である。南スーダンには米軍はいない。米軍の代わりに自衛隊がいるのだ。すでに自衛隊は、米軍の補完部隊として現前している。

 トランプが中国を攻撃している(もちろん武力でではない)が、すでに米軍は対中国軍事戦略を立てている。「オフショア・コントロール戦略」という。対中国については、日本列島、南西諸島、台湾、フィリピンに防衛戦をはって、戦争はここだけに限定しようという作戦である。米中間の対立を、中国とそれらの国との対立にもちこんで、それらの国に中国と戦わせようとしているのだ。

 まったく危険な戦略に、安倍政権ははまっている。この戦略では、沖縄の自衛隊基地は、まっさきに戦場となり、破壊されるのである。

 そのために、自衛隊は米軍と共同訓練を繰り返し行っている。それはまさに「周辺事態」を前提にし、日本列島が対中国との戦争の最前線になるということだ。

 こういう危険な政策を展開する安倍政権の支持率が、67%だって? 日本国民は、まったく、これこそ「平和ぼけ」をしているのだと思う。

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