都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「様々なる祖型 杉本博司 新収蔵作品展」 国立国際美術館
国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55)
「様々なる祖型 杉本博司 新収蔵作品展」(コレクション1 常設展示)
4/7-6/24
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/70/088df29dee9a0609d3900b15d9b2334f.jpg)
広大な展示室が、さながら「地下神殿」のような空間へと変化していました。全12点の近作にて構成された、関西初の杉本博司の個展です。常設展示コーナーにて開催されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/5a/250140fcbcb0b7c6e8589079549cb7b3.jpg)
会場は「コレクション1」(常設展)の一展示室を使用するのみですが、そのスペースは、縦、横ともに驚くほど巨大でした。通常は、この空間をいくつかに区切って用いるそうですが、今回は全ての間仕切りが取り払われ、一つの連続した場が生み出されています。そして中央に並び立つのが、まさに「神殿」を支える柱のような5枚の壁です。その両面に、「観念の形」(数学的形体)と「建築」シリーズが背中合わせになって飾られています。暗がりより浮かび上がる作品群は、神々しいまでに静謐でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7b/507ee856d52da98a9995e4a47aac12c0.jpg)
入口方向から見ると全てが「建築」に、そして反対側より眺めるなら「観念の形」が並ぶ仕掛けになっています。これで10作品です。そして残りの2作品のうちの1つは、展示室最奥部の壁に直に飾られた「建築」より「光の教会」(1997/2001)でした。十字架を彩る光が、空間を祝福するようにもれています。まるで見る者を、光に満ちた外の世界へと導いてくれるかのようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/52/0cf9952447939479bc27d6baa6f6e4ad.jpg)
最後の1点、つまり「ウィリアム・シェイクスピア」(1999)だけは全く異なった場所に展示されていました。それは、入口より正面を向いた壁面の上部です。本来、この部分には採光窓があったそうですが、今回は展示のために閉じられています。その代わりに、蝋人形のシェイクスピアが何やら厳めしい面持ちで立っているわけなのです。
展示構成は杉本自身のプランに基づいています。全12点と言うことで、例えば森美術館の回顧展のような「密度」こそ望めませんが、杉本作品のインスタレーション的妙味は十分に楽しめると思います。
6月24日までの開催です。(5/13)
「様々なる祖型 杉本博司 新収蔵作品展」(コレクション1 常設展示)
4/7-6/24
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/70/088df29dee9a0609d3900b15d9b2334f.jpg)
広大な展示室が、さながら「地下神殿」のような空間へと変化していました。全12点の近作にて構成された、関西初の杉本博司の個展です。常設展示コーナーにて開催されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/0e/1f43ba871a955d8225532850601db327.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/5a/250140fcbcb0b7c6e8589079549cb7b3.jpg)
会場は「コレクション1」(常設展)の一展示室を使用するのみですが、そのスペースは、縦、横ともに驚くほど巨大でした。通常は、この空間をいくつかに区切って用いるそうですが、今回は全ての間仕切りが取り払われ、一つの連続した場が生み出されています。そして中央に並び立つのが、まさに「神殿」を支える柱のような5枚の壁です。その両面に、「観念の形」(数学的形体)と「建築」シリーズが背中合わせになって飾られています。暗がりより浮かび上がる作品群は、神々しいまでに静謐でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/7b/507ee856d52da98a9995e4a47aac12c0.jpg)
入口方向から見ると全てが「建築」に、そして反対側より眺めるなら「観念の形」が並ぶ仕掛けになっています。これで10作品です。そして残りの2作品のうちの1つは、展示室最奥部の壁に直に飾られた「建築」より「光の教会」(1997/2001)でした。十字架を彩る光が、空間を祝福するようにもれています。まるで見る者を、光に満ちた外の世界へと導いてくれるかのようです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/52/0cf9952447939479bc27d6baa6f6e4ad.jpg)
最後の1点、つまり「ウィリアム・シェイクスピア」(1999)だけは全く異なった場所に展示されていました。それは、入口より正面を向いた壁面の上部です。本来、この部分には採光窓があったそうですが、今回は展示のために閉じられています。その代わりに、蝋人形のシェイクスピアが何やら厳めしい面持ちで立っているわけなのです。
展示構成は杉本自身のプランに基づいています。全12点と言うことで、例えば森美術館の回顧展のような「密度」こそ望めませんが、杉本作品のインスタレーション的妙味は十分に楽しめると思います。
6月24日までの開催です。(5/13)
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