都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「アンリ・ミショー展 ひとのかたち」 東京国立近代美術館
東京国立近代美術館(千代田区北の丸公園3-1)
「アンリ・ミショー展 ひとのかたち」
6/19-8/12
日本での本格的な個展は約25年ぶりだそうです。フランスの詩人、そして画家としても知られるアンリ・ミショーの展覧会へ行ってきました。
まるで無数の人間がダンスをするかのようなイメージを見て思い浮かんだのは、私の大好きなポロックの抽象画でした。ミショーの描く線を人だと捉えなくとも、例えば何らかのエネルギー、もしくは運動の痕跡だとすれば、それは直ぐさまポロックの力感に満ちあふれた絵画へと繋がっていきます。線が回転して迸り、さらには駆け抜けて消え行く一連の行程が、それ自体としては全く稚拙な描写である時、逆に多様なイメージを膨らませることが出来るのです。何も見えないようでいて、実は何にでもある作品とはまさにこのことではないでしょうか。それは特にモノクロの作品に強く感じました。色がついているとその純粋なイメージが少し壊れてしまいます。つまりは畏まった『絵』になってしまうわけです。
企画展、そして常設展示を順に見て行くと、ちょうどミショー展の会場である「ギャラリー4」は一番最後に当たります。いつもはここへ来ると少し集中力に欠けてしまうのですが、今回はそれを感じることはなく、それこそむさぼるように作品へ見入ることが出来ました。ミショーがこれほど魅力的だったとは思いもよりません。
8月12日までの開催です。今更ながらおすすめします。(8/4)
「アンリ・ミショー展 ひとのかたち」
6/19-8/12
日本での本格的な個展は約25年ぶりだそうです。フランスの詩人、そして画家としても知られるアンリ・ミショーの展覧会へ行ってきました。
まるで無数の人間がダンスをするかのようなイメージを見て思い浮かんだのは、私の大好きなポロックの抽象画でした。ミショーの描く線を人だと捉えなくとも、例えば何らかのエネルギー、もしくは運動の痕跡だとすれば、それは直ぐさまポロックの力感に満ちあふれた絵画へと繋がっていきます。線が回転して迸り、さらには駆け抜けて消え行く一連の行程が、それ自体としては全く稚拙な描写である時、逆に多様なイメージを膨らませることが出来るのです。何も見えないようでいて、実は何にでもある作品とはまさにこのことではないでしょうか。それは特にモノクロの作品に強く感じました。色がついているとその純粋なイメージが少し壊れてしまいます。つまりは畏まった『絵』になってしまうわけです。
企画展、そして常設展示を順に見て行くと、ちょうどミショー展の会場である「ギャラリー4」は一番最後に当たります。いつもはここへ来ると少し集中力に欠けてしまうのですが、今回はそれを感じることはなく、それこそむさぼるように作品へ見入ることが出来ました。ミショーがこれほど魅力的だったとは思いもよりません。
8月12日までの開催です。今更ながらおすすめします。(8/4)
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