都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
大琳派展@東博、続報その2(展示品リスト公開。)+BRUTUS最新刊「琳派って誰?」
会期(10/7~11/16)が来週に迫りながら、出品作が未だアナウンスされていなかった大琳派展ですが、このほど東博HPにリスト一覧と展示替え情報が掲載されました。まずは下記リンク先をご覧ください。
特別展「大琳派展-継承と変奏-」 展示品リスト
章立てはシンプルに全部で4つです。琳派の系譜に連なる作品を各絵師毎に並べ、さらにそれとは別に、記念年を迎えた光琳にまつわる作品を別章(光琳意匠と光琳顕彰)で探るという構成になっていました。また既に告知されていた通り、国内各地の美術館をはじめ、メトロポリタンやファインバークなどの海外所蔵作の里帰りも予定されています。実際に見ないとイメージが掴みにくいのは事実ではありますが、全240点余りの琳派の響宴は壮観なものとなりそうです。
風神雷神図の4点そろい踏み(但し4点揃うのは10/28以降。)、または根津美の門外不出の「燕子花図屏風」(10/21より。)など、著名作の展示でも注目される本展覧会ですが、先だって出版された東京美術の「もっと知りたい」も参考に、私が各章で気になる作品をピックアップしてみました。
第1章 本阿弥光悦・俵屋宗達
「平家納経 願文・化城喩品・嘱累品」(厳島神社) 各巻2週間ずつ展示。
「四季草花下絵新古今集和歌短冊帖」(山種美術館)
「蓮池水禽図」(京都国立博物館) ~10/26
「西行法師行状絵」(出光美術館) 巻替あり
第2章 尾形光琳・尾形乾山
「四季草花図巻」(個人蔵) 巻替あり
「小西家旧蔵光琳関係資料のうち模写・下絵 立姿美人図」(京都国立博物館)
「波図屏風」(メトロポリタン美術館)
第3章 光琳意匠と光琳顕彰
「光琳百図」(東京国立博物館) 巻替あり
「観音像」(妙顕寺) 10/21~
第4章 酒井抱一・鈴木其一
「四季花鳥図巻」(東京国立博物館) 巻替あり
「白蓮図」(個人蔵)~10/26
「波図屏風」(静嘉堂文庫美術館) 10/28~
「夏秋渓流図屏風」(根津美術館) 11/5~
「群鶴図屏風」(ファインバーグ・コレクション)
「蔬菜群虫図」(出光美術館) 10/28~
なお図版は、「もっと知りたい」シリーズよりお借りしました。先日の記事の繰り返しにはなりますが、以下三冊は、展覧会出品作の下調べに最適なアイテムとなること間違いありません。改めておすすめします。
上記リストを見ても明らかなように、展示替えが頻繁です。一度の観覧では十分に楽しめそうもないので、前にもお伝えした前売りペアチケットを買っておくのが無難ではないでしょうか。2000円にて2回分観覧できるという優れものです。
大琳派展オンラインチケット
ここにきて各種雑誌でも続々、琳派展に関する特集が組まれています。中でもブルータス最新刊、「琳派って誰?」はビジュアル的にも琳派を手軽に楽しめる一冊ではないでしょうか。お値段の割には内容がイマイチの美術手帖の新刊「琳派」に比べれば、玉蟲氏の近代日本における琳派再発見の論考など、なかなか読み応えのある内容にまとまっていました。また会田本人へのインタビューによる、会田誠と琳派との関係を追う記事も、琳派ではなく彼の作品を見る上での重要なポイントにもなり得ます。巻末の山口晃のサントリーとのタイアップ特集が意外なほど充実していて驚きましたが、大琳派展の良いお供にもなりそうです。
「BRUTUS - 琳派って誰?/マガジンハウス」
*大琳派展シリーズ
Vol.12(鈴木其一+まとめ)
Vol.11(酒井抱一)
Vol.10(光琳、乾山)
Vol.9(宗達、光悦)
Vol.8(光琳、抱一、波対決)
Vol.7(風神雷神図そろい踏み)
Vol.6(中期展示情報)
Vol.5(平常展「琳派ミニ特集」)
Vol.4(おすすめ作品など)
Vol.3(展示替え情報)
Vol.2(内覧会レクチャー)
Vol.1(速報・会場写真)
*関連エントリ
大琳派展@東博、続報(関連講演会、書籍など。)
大琳派展(東博)、公式サイトオープン
特別展「大琳派展-継承と変奏-」 展示品リスト
章立てはシンプルに全部で4つです。琳派の系譜に連なる作品を各絵師毎に並べ、さらにそれとは別に、記念年を迎えた光琳にまつわる作品を別章(光琳意匠と光琳顕彰)で探るという構成になっていました。また既に告知されていた通り、国内各地の美術館をはじめ、メトロポリタンやファインバークなどの海外所蔵作の里帰りも予定されています。実際に見ないとイメージが掴みにくいのは事実ではありますが、全240点余りの琳派の響宴は壮観なものとなりそうです。
風神雷神図の4点そろい踏み(但し4点揃うのは10/28以降。)、または根津美の門外不出の「燕子花図屏風」(10/21より。)など、著名作の展示でも注目される本展覧会ですが、先だって出版された東京美術の「もっと知りたい」も参考に、私が各章で気になる作品をピックアップしてみました。
第1章 本阿弥光悦・俵屋宗達
「平家納経 願文・化城喩品・嘱累品」(厳島神社) 各巻2週間ずつ展示。
「四季草花下絵新古今集和歌短冊帖」(山種美術館)
「蓮池水禽図」(京都国立博物館) ~10/26
「西行法師行状絵」(出光美術館) 巻替あり
第2章 尾形光琳・尾形乾山
「四季草花図巻」(個人蔵) 巻替あり
「小西家旧蔵光琳関係資料のうち模写・下絵 立姿美人図」(京都国立博物館)
「波図屏風」(メトロポリタン美術館)
第3章 光琳意匠と光琳顕彰
「光琳百図」(東京国立博物館) 巻替あり
「観音像」(妙顕寺) 10/21~
第4章 酒井抱一・鈴木其一
「四季花鳥図巻」(東京国立博物館) 巻替あり
「白蓮図」(個人蔵)~10/26
「波図屏風」(静嘉堂文庫美術館) 10/28~
「夏秋渓流図屏風」(根津美術館) 11/5~
「群鶴図屏風」(ファインバーグ・コレクション)
「蔬菜群虫図」(出光美術館) 10/28~
なお図版は、「もっと知りたい」シリーズよりお借りしました。先日の記事の繰り返しにはなりますが、以下三冊は、展覧会出品作の下調べに最適なアイテムとなること間違いありません。改めておすすめします。
上記リストを見ても明らかなように、展示替えが頻繁です。一度の観覧では十分に楽しめそうもないので、前にもお伝えした前売りペアチケットを買っておくのが無難ではないでしょうか。2000円にて2回分観覧できるという優れものです。
大琳派展オンラインチケット
ここにきて各種雑誌でも続々、琳派展に関する特集が組まれています。中でもブルータス最新刊、「琳派って誰?」はビジュアル的にも琳派を手軽に楽しめる一冊ではないでしょうか。お値段の割には内容がイマイチの美術手帖の新刊「琳派」に比べれば、玉蟲氏の近代日本における琳派再発見の論考など、なかなか読み応えのある内容にまとまっていました。また会田本人へのインタビューによる、会田誠と琳派との関係を追う記事も、琳派ではなく彼の作品を見る上での重要なポイントにもなり得ます。巻末の山口晃のサントリーとのタイアップ特集が意外なほど充実していて驚きましたが、大琳派展の良いお供にもなりそうです。
「BRUTUS - 琳派って誰?/マガジンハウス」
*大琳派展シリーズ
Vol.12(鈴木其一+まとめ)
Vol.11(酒井抱一)
Vol.10(光琳、乾山)
Vol.9(宗達、光悦)
Vol.8(光琳、抱一、波対決)
Vol.7(風神雷神図そろい踏み)
Vol.6(中期展示情報)
Vol.5(平常展「琳派ミニ特集」)
Vol.4(おすすめ作品など)
Vol.3(展示替え情報)
Vol.2(内覧会レクチャー)
Vol.1(速報・会場写真)
*関連エントリ
大琳派展@東博、続報(関連講演会、書籍など。)
大琳派展(東博)、公式サイトオープン
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