都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「矢津吉隆 - Holy and Common」 TSCA
TSCA Kashiwa(千葉県柏市若葉町3-3)
「矢津吉隆 - Holy and Common」
9/20-10/25

ひたすら回転する『何か』が、鮮やかな光をまとった未知の空間を作り上げます。1980年生まれで、かつてAntennaのメンバーとしても活躍していた、矢津吉隆の新作インスタレーション個展へ行ってきました。




回転運動という極めて単純な運動自体が、元々のモノの持つ形をこれほど鮮やかに解き放つとは知りません。何ら変哲のない、まさに多種多様なモノたちが、矢津の独特の美感に支えられた演出の力も借りて、あたかも顕微鏡で覗き込んだ宝石の結晶のような姿を披露しています。実際のところ、その回転し続ける何かを知ることは、一種の種明かしともなってしまうので控えますが、まさかあれほど一般的で身近なモノを回転させるだけで、全く別種の『幻』が生み出されることは、誰しもが驚きをもって見るほかないのではないでしょうか。ようはあの日常慣れ親しんだ文房具が、そして夏のビーチでは必須のアイテムが、上に挙げた写真のような意外な姿を見せて回転しているのです。その種明かしは是非、会場でご覧になってください。

回転運動の瞬間を写真に切り取り、一種の光のオブジェを平面に仕立て上げたシリーズや、多様な発光体を回転させて、大掛かりなインスタレーションにした作品なども見応えがあります。それらは「日食」をイメージさせたとのことですが、むしろ私には夜空に打ち上がる花火のようにも見えました。光が闇に広がり、輪を描きながら、また美しい形をとって散っていくわけです。


10月25日まで開催されています。
「矢津吉隆 - Holy and Common」
9/20-10/25

ひたすら回転する『何か』が、鮮やかな光をまとった未知の空間を作り上げます。1980年生まれで、かつてAntennaのメンバーとしても活躍していた、矢津吉隆の新作インスタレーション個展へ行ってきました。




回転運動という極めて単純な運動自体が、元々のモノの持つ形をこれほど鮮やかに解き放つとは知りません。何ら変哲のない、まさに多種多様なモノたちが、矢津の独特の美感に支えられた演出の力も借りて、あたかも顕微鏡で覗き込んだ宝石の結晶のような姿を披露しています。実際のところ、その回転し続ける何かを知ることは、一種の種明かしともなってしまうので控えますが、まさかあれほど一般的で身近なモノを回転させるだけで、全く別種の『幻』が生み出されることは、誰しもが驚きをもって見るほかないのではないでしょうか。ようはあの日常慣れ親しんだ文房具が、そして夏のビーチでは必須のアイテムが、上に挙げた写真のような意外な姿を見せて回転しているのです。その種明かしは是非、会場でご覧になってください。

回転運動の瞬間を写真に切り取り、一種の光のオブジェを平面に仕立て上げたシリーズや、多様な発光体を回転させて、大掛かりなインスタレーションにした作品なども見応えがあります。それらは「日食」をイメージさせたとのことですが、むしろ私には夜空に打ち上がる花火のようにも見えました。光が闇に広がり、輪を描きながら、また美しい形をとって散っていくわけです。


10月25日まで開催されています。
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