都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
2010年2月の予定
記録編に続きます。今月に見たい展示などを挙げてみました。
展覧会
「相笠昌義展 - 日常生活」 損保ジャパン東郷青児美術館 (~2/21)
「医学と芸術展:生命と愛の未来を探る」 森美術館 (~2/28)
「束芋 断面の世代」 横浜美術館(~3/3)
#トークショー「束芋×鈴木芳雄 才能の発見」(場所:青山ブックセンター) 2/14 18:00~ WEBにて申し込み。800円。
「麗しのうつわ 日本やきもの名品選」 出光美術館 (~3/22)
「特別展 長谷川等伯」 東京国立博物館 (2/23~3/22)
#講演会「やまと絵師・長谷川等伯」(東博特別展室長・松嶋雅人) 2/27 13:30~ 往復はがきにて。2/9必着。
「カオスモス09 作家はつぶやく」 佐倉市立美術館 (2/7~3/22)
#講演会「私が出会った作家たち」(美術評論家・西村智弘) 3/7 14:00~ はがき申し込み。先着順。
「マリー・ローランサンの扇」 川村記念美術館 (~3/28)
「鰭崎英朋展」 弥生美術館 (~3/28)
#ギャラリートーク 2/14 14:00~
「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」 江戸東京博物館 (~4/11)
#コンサート「スーホーの白い馬」 2/13 13:30~ FAXなどで事前申し込み。1000円。
「MOTアニュアル2010:装飾」 東京都現代美術館 (2/6~4/11)
#アーティストトーク 2/6:塩保朋子、松本尚、水田寛、山本基、横内賢太郎、2/21:青木克世、森淳一 いずれも15:00~。
「ベルナール・ビュフェ展/藤田嗣治-東京・ニューヨーク・パリ」 目黒区美術館 (2/11~4/11)
「フランク・ブラングィン - 伝説の英国人画家」 国立西洋美術館 (2/23~5/30)
ギャラリー
「ニュートーキョーコンテンポラリーズ3」 日本経済新聞社 SPACE NIO (~2/21)
「第4回 shiseido art egg 岡本純一」 資生堂ギャラリー (2/5~2/28)
「ゲルハルト・リヒター」 WAKO WORKS OF ART (2/5~3/6)
「山口藍」 ミヅマアートギャラリー(市谷田町) (2/10~3/13)
「変成態 - リアルな現代の物質性 vol.8 半田真規」 gallery αM (2/20~3/20)
「やなぎみわ Lullaby」 RAT HOLE GALLERY(~3/21)
コンサート
「NHK交響楽団第1667回定期公演Aプログラム」 ショスタコーヴィチ「交響曲第1番」他 ビシュコフ(7日)
「読売日本交響楽団第490回定期演奏会」 マーラー「交響曲第7番」 セゲルスタム(19日)
「もっと知りたい長谷川等伯―生涯と作品/黒田泰三/東京美術」
今月はいよいよ上野の東京国立博物館で注目の日本美術展、「特別展 長谷川等伯」が始まります。既に関連本もいくつか出ていて前哨戦もたけなわのところですが、展示の内容については以前、拙ブログでもまとめたことがありました。宜しければそちらもご参照下さい。
「没後400年 特別展 長谷川等伯」 記者発表会
さて朝日出版社の「怖い絵」シリーズでお馴染みの中野京子氏が、NHK教育の「知る楽」に登場しました。「怖い絵」シリーズに準拠したテキストを、映像とともに手頃な価格(690円)で楽しめるチャンスです。既に第1回(悪意の肖像 - ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」)放送は終了しましたが、再放送を含め、第2回以降、最終の第8回(癒す力 - グリューネヴァルト「イーゼンハイムの祭壇画」)まで、3月下旬にかけて放送も続きます。こちらも楽しみにしたいところです。
「探究この世界/怖い絵で人間を読む/中野京子/日本放送出版協会」
以降の放送スケジュール(カッコ内は再放送日)
第2回 「美の呪い ~エリザベート皇后~」 2月8日(2月15日)
第3回 「運命の子どもたち ~フェリペ・プロスペロ王子~」 2月15日(2月22日)
第4回 「戦慄の神話 ~我が子を喰らうサトゥルヌス~」 2月22日(3月1日)
第5回 「見たこともない風景 ~死の島~」 3月1日(3月8日)
第6回 「怒りの果て ~イワン雷帝とその息子~」 3月8日(3月15日)
第7回 「死を忘れるな ~死と乙女~」 3月15日(3月22日)
第8回 「癒す力 ~イーゼンハイムの祭壇画~」 3月22日(3月29日)
ところでしばらく前のことですが、91年に単行本として出され、その後はやや入手困難であった高階秀爾の比較文化論、「日本美術を見る眼 - 東と西の出会い」が、昨年末に岩波現代文庫から増補、改訂版として刊行されました。
「増補 日本美術を見る眼 東と西の出会い/高階秀爾/岩波現代文庫」
目次
1.「日本美術の方法」
日本美の個性
「もの」と「かた」
視形式の東と西
枝垂れモティーフ
旅の絵
装飾性の原理
2.「東と西の出会い」
明治洋画における東洋と西洋
日本の前衛美術
日本のアカデミスム
ジャポニスムの諸問題
3.「移ろいゆく美 繰り返される記憶」
移ろいの美学――四季と日本人の美意識
花の色はうつりにけりな――絵画と文字の交響
記憶の遺産――無形の文化という日本の伝統
日本と西洋の美意識の対比からはじまり、伊勢神宮の遷宮に「かたの思想」を、さらには日本絵画に「枝垂れモチーフ」を見出す氏の論考は示唆に富んでいます。もしまだの方は是非お手に取ってご覧下さい。
それでは今月も宜しくお願いします。
展覧会
「相笠昌義展 - 日常生活」 損保ジャパン東郷青児美術館 (~2/21)
「医学と芸術展:生命と愛の未来を探る」 森美術館 (~2/28)
「束芋 断面の世代」 横浜美術館(~3/3)
#トークショー「束芋×鈴木芳雄 才能の発見」(場所:青山ブックセンター) 2/14 18:00~ WEBにて申し込み。800円。
「麗しのうつわ 日本やきもの名品選」 出光美術館 (~3/22)
「特別展 長谷川等伯」 東京国立博物館 (2/23~3/22)
#講演会「やまと絵師・長谷川等伯」(東博特別展室長・松嶋雅人) 2/27 13:30~ 往復はがきにて。2/9必着。
「カオスモス09 作家はつぶやく」 佐倉市立美術館 (2/7~3/22)
#講演会「私が出会った作家たち」(美術評論家・西村智弘) 3/7 14:00~ はがき申し込み。先着順。
「マリー・ローランサンの扇」 川村記念美術館 (~3/28)
「鰭崎英朋展」 弥生美術館 (~3/28)
#ギャラリートーク 2/14 14:00~
「チンギス・ハーンとモンゴルの至宝展」 江戸東京博物館 (~4/11)
#コンサート「スーホーの白い馬」 2/13 13:30~ FAXなどで事前申し込み。1000円。
「MOTアニュアル2010:装飾」 東京都現代美術館 (2/6~4/11)
#アーティストトーク 2/6:塩保朋子、松本尚、水田寛、山本基、横内賢太郎、2/21:青木克世、森淳一 いずれも15:00~。
「ベルナール・ビュフェ展/藤田嗣治-東京・ニューヨーク・パリ」 目黒区美術館 (2/11~4/11)
「フランク・ブラングィン - 伝説の英国人画家」 国立西洋美術館 (2/23~5/30)
ギャラリー
「ニュートーキョーコンテンポラリーズ3」 日本経済新聞社 SPACE NIO (~2/21)
「第4回 shiseido art egg 岡本純一」 資生堂ギャラリー (2/5~2/28)
「ゲルハルト・リヒター」 WAKO WORKS OF ART (2/5~3/6)
「山口藍」 ミヅマアートギャラリー(市谷田町) (2/10~3/13)
「変成態 - リアルな現代の物質性 vol.8 半田真規」 gallery αM (2/20~3/20)
「やなぎみわ Lullaby」 RAT HOLE GALLERY(~3/21)
コンサート
「NHK交響楽団第1667回定期公演Aプログラム」 ショスタコーヴィチ「交響曲第1番」他 ビシュコフ(7日)
「読売日本交響楽団第490回定期演奏会」 マーラー「交響曲第7番」 セゲルスタム(19日)
「もっと知りたい長谷川等伯―生涯と作品/黒田泰三/東京美術」
今月はいよいよ上野の東京国立博物館で注目の日本美術展、「特別展 長谷川等伯」が始まります。既に関連本もいくつか出ていて前哨戦もたけなわのところですが、展示の内容については以前、拙ブログでもまとめたことがありました。宜しければそちらもご参照下さい。
「没後400年 特別展 長谷川等伯」 記者発表会
さて朝日出版社の「怖い絵」シリーズでお馴染みの中野京子氏が、NHK教育の「知る楽」に登場しました。「怖い絵」シリーズに準拠したテキストを、映像とともに手頃な価格(690円)で楽しめるチャンスです。既に第1回(悪意の肖像 - ダヴィッド「マリー・アントワネット最後の肖像」)放送は終了しましたが、再放送を含め、第2回以降、最終の第8回(癒す力 - グリューネヴァルト「イーゼンハイムの祭壇画」)まで、3月下旬にかけて放送も続きます。こちらも楽しみにしたいところです。
「探究この世界/怖い絵で人間を読む/中野京子/日本放送出版協会」
以降の放送スケジュール(カッコ内は再放送日)
第2回 「美の呪い ~エリザベート皇后~」 2月8日(2月15日)
第3回 「運命の子どもたち ~フェリペ・プロスペロ王子~」 2月15日(2月22日)
第4回 「戦慄の神話 ~我が子を喰らうサトゥルヌス~」 2月22日(3月1日)
第5回 「見たこともない風景 ~死の島~」 3月1日(3月8日)
第6回 「怒りの果て ~イワン雷帝とその息子~」 3月8日(3月15日)
第7回 「死を忘れるな ~死と乙女~」 3月15日(3月22日)
第8回 「癒す力 ~イーゼンハイムの祭壇画~」 3月22日(3月29日)
ところでしばらく前のことですが、91年に単行本として出され、その後はやや入手困難であった高階秀爾の比較文化論、「日本美術を見る眼 - 東と西の出会い」が、昨年末に岩波現代文庫から増補、改訂版として刊行されました。
「増補 日本美術を見る眼 東と西の出会い/高階秀爾/岩波現代文庫」
目次
1.「日本美術の方法」
日本美の個性
「もの」と「かた」
視形式の東と西
枝垂れモティーフ
旅の絵
装飾性の原理
2.「東と西の出会い」
明治洋画における東洋と西洋
日本の前衛美術
日本のアカデミスム
ジャポニスムの諸問題
3.「移ろいゆく美 繰り返される記憶」
移ろいの美学――四季と日本人の美意識
花の色はうつりにけりな――絵画と文字の交響
記憶の遺産――無形の文化という日本の伝統
日本と西洋の美意識の対比からはじまり、伊勢神宮の遷宮に「かたの思想」を、さらには日本絵画に「枝垂れモチーフ」を見出す氏の論考は示唆に富んでいます。もしまだの方は是非お手に取ってご覧下さい。
それでは今月も宜しくお願いします。
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