「酒井龍一 - ゆめか、うつつか、まぼろしか - 」 ニュートロン東京

ニュートロン東京港区南青山2-17-14
「酒井龍一 - ゆめか、うつつか、まぼろしか - 」
2/3-21



佐賀県出身の若手の日本画家、酒井龍一(1984~)の作品を紹介します。ニュートロン東京で開催中の「酒井龍一 - ゆめか、うつつか、まぼろしか - 」へ行ってきました。

酒井龍一のプロフィールについては作家公式サイトをご参照下さい。最近では2007年のシェル美術賞に入選しました。

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最上段のDM画像に惹かれて訪ねてみた展示でしたが、まずは会場冒頭、一階スペースの暗室に掲げられた横2.7mの「Train」(2010)に目を奪われました。闇夜を疾走する電車のシルエットが、それこそ横へ流れて消えていくかのように描かれています。そのオレンジ色のライトに浮かび上がる車内の風景は、まさに影絵の如くはかなく映っていました。そこでタイトルの「ゆめか、うつつか、まぼろしか」という言葉が響いてきたことが言うまでもありません。



瑞々しい色遣いで都会の光景を写した作品が多い中で、田園の中の木立ちを捉えた一枚がとても印象に残りました。うっすらと白んだ藍色に映る木の寒々しい風景は、ちょうど色合いの妙味もあるのか、巴水の馬込の月を連想させる叙情性をたたえています。



中庭の壁面には期間限定にてペインティングも施されています。寒さに耐えるコブシの木を明るい色彩で勇気づけていました。

21日まで開催されています。
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