hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

ビートたけし『間抜けの構造』を読む

2013年04月10日 | 読書2

ビートたけし著『間抜けの構造』(新潮新書490、2012年10月)を読んだ。

「間」とは何かと言われても答えにくい。しかし、とくに日本では「間」は大事とされる。たけしさんによれば、「間」を制した奴だけが、それぞれの世界で成功することができる
という。
最後の章は、たけしさんの半生記で、芸人になる前からを振り返っている。

漫才、落語、テレビ番組、映画の撮り方、さらに日常会話まで、「間」の大切さを実例で示している。軍団メンバーなどの笑える話が多くはさまれ、一気に読める。

討論のときにどこで話に入っていくかというのは、・・・相手が呼吸するタイミングで入ってくるよね。・・・
・・・
最近のバラエティ番組には、「ひな壇芸人」というのがいるじゃない。多いときには
20人位並べて座らされている。
全員、血走った目で、少しでもしゃべるチャンスを今か今かと狙っている。司会者が息を吸った瞬間にひな壇芸人全員が一斉にしゃべりだす。その中で目立つためには、他のやつらが考えていないこと、興味を持っていないことを見つけ出して・・・




私の評価としては、★★(二つ星:読めば)(最大は五つ星)

さらりと面白く読め、大方その通りと納得もするのだが、たけしさんファンでもない私にはとくに感心するところもない。
バラバラなテーマで書き散らしたエッセイを束にした本が最近多いが、一冊全部を「間」でまとめたことは評価したい。そのため薄まったところを、笑い話でつないでいるのだが。



第一章 間抜けなやつら
第二章 〝間" を制すもの、笑いを制す――漫才の〝間"
第三章 お辞儀がきれいな人に落語の下手な人はいない――落語の〝間"
第四章 司会者の〝間" を盗め――テレビの〝間"
第五章 いかに相手の〝間" を外すか――スポーツ・芸術の〝間"
第六章 映画は〝間" の芸術である――映画の〝間"
第七章 〝間" の功罪――日本人の〝間"
第八章 死んで永遠の〝間" を生きる――人生の〝間"

ビートたけし
1947年東京足立区生れ。浅草フランス座で芸人修業中に知り合ったきよしと漫才コンビ「ツービート」を結成、漫才ブームで一躍人気者となる。その後もソロとして、テレビやラジオの出演、映画や出版の世界などで活躍。映画監督・北野武としても1997年には「HANA-BI」でベネチア国際映画祭グランプリを受賞。
著書に『たけしくん、ハイ!』『裸の王様』『漫才』など。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする