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際限なく支持率が下がり続けるブッシュ(補)

2006-05-12 00:14:39 | 国際・政治

掲題について10NYタイムス、11Wポストのサイトに同じ趣旨の記事が出た。特にポストは「保守本流」の支持をブッシュが失いつつあるという私の直感を具体的に裏付けるような解説をしているので簡単に紹介したい。

小さい政府を信奉し、選挙となると必ず投票に行く筋金入りの分厚い保守層がある。ブッシュは無党派などの投票率の低い層の支持率を上げるより、この保守層の支持をかっちり固める戦略で昨年の大統領線を勝ち抜いた。日本で言うなら公明党票のような存在である。

ところが、Pew Research Centerの調査によるとこの保守層のブッシュ支持率が昨年1月の92%から今年3月の間に68%に低落した。ポスト紙はこの保守層をブッシュを支える強固なフロア(土台とでも言うべきか)と呼び、それが今崩壊し始めたと書いている。

この保守層の社会・経済・外交の核となる基本思想は財政規律であり、現政権の赤字垂れ流し財政に加え移民政策には飽き飽きして、もうブッシュは価値観を同じにする仲間ではないと彼らが思い始めたと解説している。もううんざりだと言う気分が蔓延していると言う印象の記事だ。

一方、NYタイムスはガソリン価格高騰に対する怒りがイラク戦争や移民問題などの不満に火をつけ支持率急低下の主要因になったと分析し、各支持層の動向と言うより米国民全体の支持が低落したと言う捉え方のようだ。両方に共通するのはanger, disgust, demoralizedと言ったブッシュへの期待が失望に変わった気分を表現した言葉だ。

この事態をどう分析し理解するかが中間選挙の結果を左右する。中長期戦略専任となった天才参謀カール・ローブ補佐官が夏までに戦略を練り直すと言う。それまではボルテン首席補佐官以下の新スタッフが日々の戦術を担当する。当面低落をどう食い止めるか注目したい。例によって私の無責任な予想をすると、起死回生のヒットは打てそうもないように感じる。■

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