かぶれの世界(新)

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わが友、マッキンレーに発つ

2006-05-01 23:39:14 | 日記・エッセイ・コラム

米国駐在以来の友人からいよいよ今週マッキンレー山登頂に向かい出発すると連絡して来た。昨年は山行きの資金を貯めているとメールがあり、今年1月にはガイドと契約したという連絡を受けていた。資金集めもトレーニングも順調に来たといっている。

私の知る限り最初のトライは90年代後半、その後今世紀に入りもう一度トライしたが天候に恵まれず途中引き返したらしい。もう一つの理由はパートナーと息が合わなかったようだ。今回は彼とガイド2人のパーティで挑戦するらしい。

最初に彼を面接した後、雨の中車で近くのレストランに昼食に行ったことを今でも思い出す。キャリアの最後はテキサスでなく気候の温暖なシアトルで終わり引退するつもりで応募したと後から言った。

私より一つか二つ年上だったと思う。彼が加わった後優秀な人材の採用が進み徐々にまともな工場運営が出来るようになった。彼のリーダーシップの下で日米の同僚が献身的に働き、何度も危機を乗り越え私を助けてくれた。私は乗っかっているだけで良かった。彼は現場に素人の私を助けて工場運営を建て直してくれたいわば恩人であり、それ以来ずっと親友である。

今振り返ると直接仕事そのものより、東部と西部間で対立していた会社内で政治的にクリティカルな状況が生じた時に彼とタックルを組んで乗り越えて行く過程で、互いの信頼感を深めた気がする。出張時早朝ホテルを出て一緒に歩いた後会議に出るとか、何度か一緒に歩いたががっしりした体形でタフだった。

彼は若い頃コンパスを持って目印も何もないテキサスの大草原の中に入り、歩き回って目的に到達するサバイバル訓練を何度もやって鍛えたという。しかしマッキンレーには中々登頂できなかった。

5月は季節的にマッキンレー登山の時期のようだ。昨年も丁度この頃いくつかのチームが挑戦しており、日本人パーティがインターネット・ライブ映像を公開していると彼から連絡があった。

冒険家の三浦氏が70歳でエベレスト登頂を果たし更に再登頂を目指している、それに比べればお前はまだ若い、まだ何度でもチャンスはあると励まし(の積もり)のメールを返した。今回こそ登頂して無事帰還して欲しい。■

コメント
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