遺族年金を頂いている母宛に市町村職員年金者連盟から米寿祝の記念品が届いた。母の誕生月は7月だったが、その時は母が米寿だとはすっかり失念していた。数えで88才が米寿だと知らなくは無かったが、その時は母が87才になったとしか思いつかなかった。
傘寿(80才)のお祝いは家族全員が田舎に集まりお祝いした。その時は最後かもしれないからと言って全員顔をそろえてくれた。母の認知症が進んだ今思い返すと、傘寿のお祝いをやっておいて良かったと思う。いずれにしても慌てて東京にバラバラに住む家族にメールを送り、心で米寿のお祝いしてくれと連絡した。
デング熱感染が全国に広がっているニュースが連日流れているが、実家の周りでは年々虫が減っている気がする。同じように蚊も減っている。家の中に蚊が全く入ってこないので過ごし易い。今年は雨の日が多いので、家に湿気を入れない為玄関や窓を開けっぱなしにしなかったのも一因だろう。最近はチョウチョやトンボ、バッタ等の虫もたまにしか見かけなくなった。その傾向が更に強まったと感じる。
だが、実家の中には歓迎せざる生き物が跋扈している。ゴキブリ、ネズミ、蛇に加えて新たに強敵が出て来た。書斎で本を読んでいると右足の親指の付け根がチクッとした。かなり痛かった。足元を見ると小ぶりのムカデが部屋の隅に向かってニョロニョロ這って行った。どうやってうちの中に入り込んできたのだろう。ムカデとはどうしても友好的にはなれない、というか怖い。
部屋の隅に置いた台の下には見当たらなかったが、ゴキブリホイホイにかかっていた。こいつだ。捕まえたぞ。幸いまだ小さいムカデのせいか大した痛みではなかった。母が使っていた何年も前の使い残しのメンソレータムを塗った。母を見舞った時にムカデに咬まれたと言うと、珍しく彼女の表情がかわった。少し、笑ったような気がした。同情している様子は伺えなかった。
先月の食費も7月に続き2万円を切った。効果的な節約モードが定着したと思う。だが、現実はさえない。メニューが滅茶滅茶限られているので、時々安価な惣菜を買っている。アジやサバの南蛮漬け、卯の花、高野豆腐、きんぴらごぼうの4パターンを回してバリエーションを付けている。もうしばらくの辛抱だ。■