一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

はじめての宮宗女流初段(前編)

2017-07-28 01:09:35 | 女流棋士の指導対局会
9日は大野教室プレゼンツ「宮宗紫野女流初段の指導対局会」があった。5面指し×3回転で、私は3コマ目に申し込んだが、全体では定員に達しなかった。宮宗女流初段は5月に結婚したが、それが響いたのだろうか。
指導は午後4時からだが、お腹が空いたので、家でインスタントラーメンを食べた。
川口に着き、ここでの立ち食いそばはどうするか思案していたら、Tod氏にバッタリ。Tod氏も指導を受けるようで、同じ電車に乗っていたのだ。
結局2人でエキナカの立ち食いそばを食べ、コンビニに寄るというTod氏といったん別れ、私はHon氏と合流して教室に入った。
時刻は現在3時50分だが、3時半終了予定のKur君の感想戦が終わったところだった。Kur君、今回もじっくり将棋を指したようだ。
宮宗女流初段は相変わらずかわいらしい。その宮宗女流初段には将棋ペンクラブの大賞贈呈式と、4月のシモキタ名人戦で指導を受けたことがあるので、さすがに私の顔は憶えてもらっていると思う。
ほかの客はTaga氏、Kaz氏、Tag氏ら。宮宗女流初段ファンオンリーの客はいないようである。
「大沢さんが『ミヤソウっていう人は知らない』っていう話、宮宗さんにしゃべったら、大笑いしていたよ」
とW氏。
「それ言ったのか!」
私が苦い顔で宮宗女流初段を窺うと、宮宗女流初段はニコニコしている。私が「はじめまして」とふざけると、笑顔のまま会釈してくれた。この笑顔にご主人は落ちたのだろう。
Kaz氏はすでに対局を行い、横歩取りの将棋で惜敗したという。
3コマ目は4面指し。3コマ目の定員は達していたはずだが、何かあったのだろうか。
一憩して、そろそろ3コマ目の開始である。私の右にはHon氏、Tod氏。左にはTak氏が座っていた。
宮宗女流初段がこちらに向いたので、
「あのう、平手でよろしいでしょうか」
と私。
「ハイ」
「香落ちかなやっぱ。でも先生も平手を指したいでしょ?」
というわけで4時07分、平手で対局開始となった。

初手からの指し手。▲7六歩△8四歩▲5六歩△6二銀▲6八銀△4二玉▲2六歩△3四歩▲6六歩△3二銀▲4八銀△5四歩▲7八金△5二金右▲6九玉△7四歩▲5八金△8五歩▲7七銀(第1図)

宮宗女流初段は居飛車党。私とはこれが4局目で、過去3局はいずれも相矢倉だった。初戦は緩めてもらったが、あとの2局は完敗。プロ相手に不遜だが、もう落とせないところであった。
本局も2手目に△8四歩とされ、これは矢倉コースである。
だが私は中飛車にも食指が動き、態度がハッキリしない。しかし△4二玉が早いとみて、居飛車に決めた。
ほかの3局はいずれも飛車落ちで、ポンポン進んでいる。しかし彼らはこれから長考する。結局一番手で終わるのは、私のような気がした。

第1図以下の指し手。△5五歩▲同歩△同角▲2五歩△3三銀▲6五歩△3二金▲6六銀△7三角▲5七銀上△5三銀▲5六銀△3一玉▲7七角△2二玉▲7九玉△4四銀右▲5五歩△4二金右▲8八玉△9四歩(第2図)

隣の和室では、大野八一雄七段の3面指しが行われていた。宮宗女流初段に教わったあとのオプション(2,000円)だ。
第1図から△5五歩が意外だった。というのは、銀の応援がまだないから。私はふつうに▲同歩と取り、この角を目標にしようと考えた。
△3三銀に▲6五歩。相手の銀が立ち遅れているので、この位は張れると思った。以下私は二枚銀を繰りだして、自分の好きな形になった。
だが、△3一玉に▲7七角はどうだったか。上手の飛車先交換は甘受し、▲7九角~▲5七角を掘り下げるべきだったかもしれない。
宮宗女流初段は△4四銀右。後に△5二飛ときても、5五の地点は私も3枚利かせているから心配ない。
△9四歩に、次の手が誤った。

第2図以下の指し手。▲9六歩△8四角▲4六歩△7三桂▲6七金右△6二飛▲3六歩△6四歩▲同歩△6五歩(途中図)

▲6五同銀右△同桂▲同銀△3九角成▲2六飛(第3図)

ここで▲9六歩がどうだったか。この歩を突かないと△9五角もあるので突き返したが、もっとほかに有効手があったと思う。
宮宗女流初段は△8四角。下手のいちばん固いところを攻めてくる感じで、これで手になるのかと思った。
私は▲3六歩だが、やっぱり一手遅れている。本当ならこの辺りで▲3七桂と跳ねられなければいけないのだ。
宮宗女流初段△6四歩▲同歩△6五歩(途中図)。これに▲同銀右が強手で、ここで▲5七銀の退却は考えられなかった。
とはいえ△3九角成の飛車取りも痛い。こんなことなら▲3六歩に代えて、▲2六飛だったかもしれない。

第3図以下の指し手。△6一飛▲5六桂△7五歩▲4四桂△同歩▲7五歩△同馬(第4図)

私は▲2六飛と浮いて第3図だが、次に▲5四歩の楽しみがあるので、まだまだと思っていた。が、宮宗女流初段に△6一飛と落ち着かれると、これといった手がない。
私は▲5六桂と据えたが、▲4四桂と銀を取り返したところで、駒割りが元に戻ったにすぎない。上手に馬が残った分だけ、下手がしくじっているのだ。▲4四桂では、もっと得する順があったかもしれない。

(つづく)
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