神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

新型コロナからの贈り物

2020年07月28日 20時57分40秒 | 時代検証

中学生のころだから1964年・65年ころか

あの頃「9500万人のポピュラーリクエスト」というラジオ番組があった

ポップスベスト20のランキング、ビートルズ全盛期

あの頃の日本は、まだ1億人いなかったのか?

アメリカとの戦争に負けた昭和20年、敗戦明らかになった時、軍部は

「1億総玉砕」というスローガンを掲げた、もはや戦争首脳部はヒステリーパニック

だが、そのころ「産めよ増やせよ」の日本の人口は1億近くいたのだろうか?

この戦争では、兵隊と一般市民の犠牲者は350万人くらいだっただろうか

戦争が終わって、海外へ兵隊として行っていた人たちが続々と帰国して

長い間、離れていた妻との再会、また年頃の独身者には結婚が待っていた

ゆえに昭和22年から24年にかけて、ついでに言えば30年頃まではベビーブームが

続いた、特に22年から24年は400万人ほどの赤ちゃんが誕生して、これを

団塊世代という

3人兄弟は当たり前で、5人、7人とうのも珍しくない、しかも世の中は、ひもじい

国家による食料統制の時代、燕の子ではないが少ない食料を兄弟争って食べる

しぜん家庭内でも外に出ても競争社会、会社勤めしても上司に認められるのは至難の業

同僚との競争に勝つには優秀でなければならない、目立たなければならない

勝つには努力あるのみ、認められるには他が団らんしている時間にも働いて実績を作る

残業などという言葉があったのか、所定労働時間なんてあったのか

あってないようなもの、銀の卵の私でさえ月100時間は法定労働時間外労働をした

その見返りは月2000円、3000円の「残業手当」時間に直せば時給20円、30円

まあ一般社会の労働契約とは違い、たてまえは仕事を教わる徒弟制度だから誰も

文句は言わなかった、月給18000円だった、生命保険会社に就職した同級生は

4万円近くだったとか

 

ともあれ、この時代は戦後の経済復活、そして所得倍増論、高度成長時代、日本列島改造論

そしてついにバブル時代へと続き、世界でもアメリカと競うほどの経済大国になった

9500万人は1億を超え、1億3000万人に達した

この時代を考えてみると「企業戦士」、「24時間戦えますか」「おー! モーレツ!」

時間を惜しみひたすら会社のために働いた「会社のために働いた **さんのおかげです」

一戸建てが欲しい、マイカーが欲しい、海外旅行したい、欲望に向かってみんな残業なんて

言葉も知らず働いた、そして夢は実現できた

 

週40時間労働という画期的な制度も、まだまだ働きすぎという

月3日休み、週48時間労働が当たり前だった団塊世代にとって気が抜けるような制度

週休二日制は、「リフレッシュして元気に月曜日を迎えよう」のはずが

遊び疲れて月曜日、あくびはいい方で、出社したとたん「あ~疲れた」

日本人が変わった、私など「情けない」の連発だった

 

さて新型コロナがやってきた

新商品を作ろうが、PRしようが、営業しようが、誰も宴会をやってくれない

お国がそもそも「営業しないで」と言う、そして救済金をくれた

1、2ヶ月の辛抱のつもりがもう半年、同じ飲食業でも業種によっては

回復傾向にあるものの、50人100人収容の料理店は未だ回復の兆しもなく

だがいつまでも、こうはしていられない

社員の尻を叩いて奮起を促す!・・・・・なんて時代じゃない

困らせる新型コロナ騒動だが、一つだけ良いこともあった

それは社会に出て以来、はじめてゆったりとした時間の流れを過ごせたことだ

それは今までの50年間の仕事に対する考え方を180度変えた

普通の人なら、もうリタイヤしている歳になってなお現役でいる自分が

今さらこんな考えになるなどおかしなものだが、たしかに考えは変わった

 

我が家の所定労働時間は、「右に倣え」の8時間だが、社員を8時間拘束する

必要があるのだろうか?

売上アップを求めるにしても8時間は必要か、5時間でできるのに8時間いる

必要があるのか、5時間分を8時間かけてやるだけのこと

それなら濃い内容の5時間で解放したほうが明日につながるのでは

我々の企業戦士の時代とは若者の意識は全くかわった、欲しいのはお金より

自由な時間、出世よりも家族との団らん

コロナ時代には一番適応できる世代なのだ、変わるのは彼らではなく私だ

ただ稼がなければやっていかれないのは確かだから、最低限の労働は必要だ

少ない労働時間で経営安定させるには効率が第一だ、「集中」「スピード」

「しっかりした経営方針」

これができれば一日6時間労働、週30時間でもかまわない

これから数年は低成長時代になるだろう、拡大路線で無駄の垂れ流しになるより

才能がない私のような経営者は必要最低限を達成できることに集中した方がいい

 

この歳になっても働かざるを得ないことを一時は嘆いたが、コロナのおかげで

怠けることを覚えた、怠けながら生き抜くことにも興味がわいてきた

なんか今世代の若者に同化した気分だ

生活を楽しむための仕事、5連休もありか、店の夏休みもありか

「お客様の便利のために休まない」それは独りよがりではなかっただろうか?

わからないが、がむしゃらはもう結構、残った人生をどう生きていくか

それを考えてみたい

・・・・・というほど余裕はないが・・・・・どうにかなるさ!!!