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「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた(261) 甲越 川中島血戦 88

2024年11月29日 16時18分38秒 | 甲越軍記
 武田信繁(信玄の弟)、穴山信良(一門衆の長)の勧めにより、武田重代の日の丸、武田菱の御旗、将軍の旗を武田太郎義信の備えに立て
大将信玄は、御纏孫子の旗一本を床几の本に立てさせらる
核の如き大合戦の時には、良将が必ず用いる秘法なり

山本道鬼入道は諸士に対して「我ら奇兵をもって敵に当たり、正兵の来るのを待つのは我らの勇戦いかにすべきかにかかっている
我らが勢い敵に勝り、敵が乱れたとて、それを追うことはまかりならぬ
常に備えを第一に考えて、いかに時を稼ぐかに集中せよ
備えが敗れた時が我らの大敗北となるであろう、決して備えを乱すなかれ」
馬を乗り回して道鬼駆けまわるといえども、すでに敵の車懸かりの陣は回り来て
武田の備えに行合う、上杉の先将、柿崎和泉守景家の二千余、飫冨三郎兵衛、内藤修理正の側面よりどっと鬨をあげてただ一揉みに突き崩さんと殺気は天を突き、突きかかれば、飫冨三郎兵衛も、これ戦始めなれば勇気は十倍となり士卒を励まし、槍衾を作って鬨をあげて防戦する

両陣互いに喚き叫んで切れども突けども、頑として譲らず、四方を払い、八面に当たって戦い、乱れに乱れて交わって戦えば百千の雷、一度に落ちたが如し

中にも古畑伯耆、広瀬郷左衛門、三科肥前、曲淵庄左衛門、猪子才蔵、志村宮内、小菅五郎兵衛、奥美作など死などちっとも恐れることなく近づく敵を薙ぎ払い切り倒して戦えば
上杉勢にも、大崎筑前、安井八大夫、唐崎孫一郎、蒲原十郎右衛門、高松内膳、米田備中、大崎三左衛門などが真っ先に進み、敵を麻を薙ぐ如く、さっさと薙ぎ払い勇み進んで戦う

互いに先陣の勇士、高名の働きすれば、いつとも果てるを知らぬ戦と見えたり
飫冨三郎兵衛、一陣に進み、謙信と巡り合い討ち果たさんと勇んで進む
内藤修理正も士卒を励まし面も振らず「敵に当たり、踏み倒して高名せよ、命惜しむな、力弱くば討ち死にせよ、一足も引くな」と罵って、自ら真っ先に敵に乗りかかる

これに勇気づけられて、木部駿河、道寺久助、上泉伊勢守、町野兵庫、寺尾豊後も勇を振るい、一歩も下がらず戦う

上杉の陣将、北條安芸、本庄越前守の二頭、左右より巡りかかり、飫冨、内藤の勢をさし挟み、矢石を飛ばして穂先、矛先を並べて横田大学、平賀久七郎、同久八郎、高野九郎大夫など勢いに乗じて勇に誇り、敵を芥の如く討つ
中にも田村兵庫は、越後に残るべきを、忍んで此度の陣に馳せ参じて北條安芸守の陣を借りて真っ先に大太刀を振るい、当たるを幸いに切りまわればやにわに鎧武者六騎を切り倒し、いよいよ勇んで薙ぎ立てる。



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