80分の1丁目16番地

ペーパースクラッチによる車両作りを中心に1/80、16.5ミリゲージの鉄道模型を楽しんでいます。

抵抗するも玉砕

2010-03-11 15:39:51 | ひらき
オハ61の復元状況(キハ08もどき=>オハ61)の続報です。結局ペーパールーフを捨て、屋根板を使うことになってしまいました。"ひらき"の沽券に関わる涙の決断です。その理由は・・・

3×3の補強材を貼ったところまでは前々回の投稿の最後に写真を載せましたが、デッキ扉に市販品(フジモデル)を使おうとしたところ、デッキが少し幅広なことが判明しました。そこで思い切って端部の1mm幅の部分を切り取ってしまいました。妻板を2枚重ねにすればその厚みで表現できるので、ここは特に大きな問題ではありません。



次に、治具を使いながら屋根を曲げてみると・・・
あらら、ずいぶん屋根幅が広かったとみえて、10系客車なみの断面になってしまいました。前々回の投稿で、オハ47の屋根が切り取られていたと書きましたが、それも同じ理由だったようです。断面のモックアップを作って展開幅を決めていたはずですが、何か採寸ミスがあったようです。この時点で屋根幅は43mmありました。



悩んだ末、"ひらき"のまま続行するのが彼のため(??)と考え、屋根中央部を切り取って幅を詰めることにしました。今度はサンプルを作って展開幅を求め、都合4mm縮めることにしました(写真のケガキ線)。せっかくあけたベンチレーター取付穴がごっそり無くなる幅です。この段階で少しイヤな予感がしたのですが続行。



裏打ちをして再度結合してみると・・・



縮めすぎ! 側板がハの字に倒れこんじゃってます。
モノコックボディじゃないっての。



どこでどう間違えたのかわかりませんが抵抗もむなしく玉砕。これ以上行ったり来たりするのもばからしいので、結局ペーパールーフ工法を捨て、一般的な屋根板式と相成りました。
市販キットを開封したときの感動を思い出して、さあ再出発だ!(カラ元気・・・)



実は、都電7000形も屋根カーブがビミョーだったんです。ないしょですが。。


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マニ37 2150の製作(その1)

2010-03-09 12:55:38 | 上野口夜行急行方面
「能登」「北陸」の定期運用終了を間近に控え、上野口がにわかに騒がしくなってきたようです。それにちなんでというわけでもないのですが、かつて客車急行全盛期に、急行「越前」のしんがりとして上野駅へ顔を出していたパレット荷物車、マニ37 2150の製作について書いてみたいと思います。
これも長期放置車のひとつで、起工してから足掛け5年目に入ってしまいましたので、ここでネジを巻いて一気に完成まで持ち込みたいところです。

余剰となった旧2等車からの改造が多い荷物車のなかで、実車はスハ32から改造された丸屋根折妻車体をもっており、晩年は福井客貨車区(金フイ)の所属でした。プリントからのスキャンであまり画質は良くないですが、当時撮影したものがあるのでご覧下さい。

1枚目は上野駅で発車を待つ姿で、既にパレットの積み込みは終わっているようです。乗務員室の下あたりにパッチを当てたような補修痕が見えます。

【マニ37 2150/1981(S56).10.7,上野駅】


2枚目は上の写真から2ヵ月後、冬の長旅を終えて上野駅に到着した2150です。そこかしこに吹き込んだ雪が険しい道中を物語っていますね。相変わらず乗務員室下のパッチが目立ちます。写真を改めて見て気が付いたのですが、台車はコロ軸改造のTR23のようですね。

【マニ37 2150/1982(S57).1.29,上野駅】


この日はEF62が重連回送されていました。本題と関係ないのですが参考までに載せます。といっても機番の控えがないので参考にもなりませんが・・・(^^;

【回送機を含む2両のEF62とマニ37 2150/1982(S57).1.29,上野駅】


さて模型の方ですが、「製作」といいながら厳密にはKATO製プラ客車(オハフ33)からの改造製作です。窓の少ない荷物車は自作してもたかが知れているのですが(実際、プラ板にケガいた“ひらき”も存在)、綺麗なリベットが欲しかったので市販車に手が伸びました。オハでなくオハフなのは言うまでもなく「テールライトが必要だから!」です♪

形式図をもとに荷物ドアの開口位置や窓埋め位置を確認していくと、柱の中間ではなく窓の左右いずれかの辺を活かせる部分が意外と多いことに気付きました。スハ32系を近代化したのがオハ35系ですから当然かも知れませんが、600mm窓と1000mm窓という違いがあるなかで驚異というか不思議というべきか・・・
手書きの恐ろしい図をご参考までにご覧に入れます。食べこぼしシミがわからないようにグレースケール化してます(笑)



改造前に撮影したオハフ33。手術台に乗る前の緊張の面持ちです。ベンチレーターが付いていないのは外したのではなく、ユーザー取り付けとなっているためです。茶箱時代の初期ロットの製品です。



荷物ドアをあけているところです。四隅にφ3くらいのドリルで穴を開け、カッターのこでザクザク切り抜きました。ずいぶん太い黒マジックでケガいたものだと我ながらびっくり。



時は流れて現在の様子。いかに進展していないかがわかります・・・
上の図面とは反対側面になりますが、乗務員室側から順番にみていくとこうなります。





扉には一部を除き市販パーツを使います。左から荷物扉(エコーモデルNo.2021)、貫通扉(フジモデルNo.953-2 青15号塗装済)、前位デッキ扉(フジモデルNo.1111 Hゴム付)です。なお、後位デッキ扉はプラ板から自作予定です。



荷物扉を当てがってみたところです。んープラ車体は厚みがあるので四辺を削らないと奥に入りすぎかな。平板な鋼製扉なのでおとなしく自作した方が手っ取り早いかも知れません。



デッキ扉はまあこんなものでしょう。引戸に改造されてるから取っ手は右でいいんですよね??



貫通扉も当てがってみると・・・。これもなかなかいい感じ。



感傷に浸っている場合ではありません。前進あるのみですね。
しかし台車がコロ軸なのは参りましたね。改造直後に撮られたと思われる「とれいん」誌(No.257,P.39)の2151の写真は平軸受なので、福井時代にどうだったかは別としてそのまま放っておいても構わないのですが、やるとすれば軸箱の先を削ってエコーの改造パーツを乗せるのが現実的でしょうか。

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客車のひらき続々

2010-03-06 02:59:45 | ひらき
ペーパーモデラーの皆さん。青春の玉手箱、小高のペーパーキットです!
「特急キハ181」です。



って、実は中身は客車のひらき(三枚おろし)2両分が収まっているのでした。
オハ47とオハ35で、オハ47はアイボリィ紙製ペーパールーフの“ひらき”だったものを、屋根カーブが合わなかったとみえて切り離してありますが、片面のカット位置がいささかテキトーですね。
オハ35は白ボール紙製で窓抜きがあまり綺麗ではなく、初期の頃の作品と思われます。ウィンドウシルだけ貼ってあります。



再整備が可能かどうかチェックしてみました。
オハ47は窓抜きも良好なので、ペーパールーフの名残りをばっさりカットしてしまえば十分復活できそうです。オハ47 2231とエンピツで書いてあるのでググッてみると、案の定「金フイ」所属でした。急行「越前」向けに作り始めたものの、KATO製プラ完成品が出たので無常にもお払い箱となってしまったものです。この手の客車は何両あっても邪魔にはならないのでボチボチ組んでみましょう。



オハ35の方はちょっと微妙でウィンドウシルがヘロヘロです。しかしこれもうまく剥がして貼りかえれば再生はできそうです。窓枠も部分的に修正が必要かな。



そして何といっても妻板が完成済みなのは強みでしょう。ここまで出来てりゃ敵前逃亡はできますまい・・・
こちらは、先般作り始めた「キハ08もどき復元オハ61」とともにぶどう色2号を塗って、中央東線の旧客編成に充当する方向。



で、そのオハ61がどうなっているかというと、サフェーサー処理をして3×3ヒノキ材で補強をしたところで、あまり進んでいませんね。ドアの埋め跡はほとんどわからなくなりました。ひらきのうちにシル・ヘッダーを貼って、えいやっと立体にします。
オハ3両揃い踏みのところをお見せできるのは、いったいいつになるでしょうか??



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都電の誘惑10・・・塗装をしてみましたが

2010-03-04 20:55:04 | ひらき
都電7000形更新車の進捗状況です。車体の塗装が終わりましたが排障器がうまく作れず、完成披露は持ち越しとなりました(泣)


車体色の黄色は隠ぺい力が弱いので、まず白で全体を下塗りしたのち、タミヤの「クロームイエロー」を吹きました。マスキング的には青を先に塗った方が作業がしやすいのですが、黄色の隠ぺい力が弱いので先にせざるを得ません。
なんとなく「チキンラーメン号」にしたい衝動に駆られます(笑)



青を塗るためにマスキングしたところです。満身創痍といった感じで執念のマスキングです。後にも先にもたぶんこれ1両だと思えば苦労も楽しいものです。



帯と前面窓まわりにMr.カラーの「キャラクターブルー」、屋根にGMスプレーの「ダークグレー」を吹きました。ドア付近の吹き込みのタッチアップや細かな色差しは、これからやらなければいけませんが、一応こんな感じでそれらしくなりました。



さて、問題の排障器です。3本の棒からなる本体はφ0.5mm真鍮線、取付ステーはφ1.0mm真鍮線の片面をヤスって平らにしたものです。t0.8mm真鍮板に穴を開けた治具を使って大きさや並行に注意しながら組み立てます。




半田で組み立てたところです。あまりこういった金属工作はしないので半田が盛り上がっていますが、余分な半田は削ってしまうので問題ありません。
ちなみにステーの両端がL字型に曲がっていますが、左側が床下に固定される部分で、右側の曲がりは治具にはめ込んだ時に並行が出せるよう便宜的に曲げたものです。最終的には3本目の排障器バーの右側でカットしてしまいます。



余分な半田を削っているうち一部の半田が外れてグラついてきたので、改めて熱を加えたところ、あっという間に全壊してしまいました!やれやれ作り直しです。



完成まであともう少し。無事フィニッシュできれば「ひらき」出身の完成車第1号となります。


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はるばる九州リポート(後篇)

2010-03-03 11:28:47 | 九州・山陽方面
九州遠征リポートの後篇です。まずは「上熊本駅舎」の続きから。

わが家で建設中レイアウトの「信濃長池駅」のモデルとなったのが、国鉄/JR九州の旧上熊本駅であるという話はだいぶ以前に書きました

九州新幹線の建設と鹿児島本線の連続立体化に伴い、大正生まれのレトロモダンな駅舎は解体・撤去されましたが、歴史的価値が高いとして保存運動が起き、外壁の一部が熊本市電の上熊本駅前電停に再利用されました。

再利用されたのは差し掛け屋根から本屋の前半分くらいで、瓦屋根は普通の板屋根となってしまいましたが特徴的な四角い煙突は残されました。



差し掛け屋根の下は歩道に接していて自由に通ることができます。窓下にはプランターが置かれ、小さな花が咲いています。
右端の扉はもとの駅長室の出入口ですが、今は開けることはできません。



もとの駅長室扉の上部には継ぎ足しの住居表示板と、電電公社のマーク入り電話番号プレートが残されていました。2-0211とあり、現在の上熊本駅の電話番号(096-352-0211)の祖先であることがわかります。



もとのエントランス部分です。扉は残されていますが常にオープンの状態で鎖が張られ、ここも普段は出入りはできないようです。



エントランス右手の柱上部には建物財産標も残されていました。大正2年7月27日とあります。「鉄」というのは国有財産区分上の「鉄道」の略でしょうか?



内側(電停側)はこのようになっていて、屋根とともにしっかりと鉄骨に支えられています。X形に補強の入ったエントランスドアのデザインがわかります。



車寄せの屋根も健在です。できれば時計を掛けてもらえると、駅らしさがもっと出て良いのではないでしょうか。入口の向こうに電車というのも不思議な光景です。



車寄せの右脇には丸型ポストも。駅舎の現役時代は左側に置かれていました。ポストの方は現役で頑張っています。



味わいのある木造駅舎が次々と姿を消していく中、部分的でも「駅」の一部として活用されているのは喜ばしいことで、保存に尽力された方々の熱意に拍手を送りたいと思います。


さて、電停にレトロな1081号車が到着しました。熊本交通センター最寄りの辛島町まで乗ることにします。最古参でラッシュ時以外は出てこない車両だそうなのでラッキー。



冷房化されていますが、板張りの床と木の窓枠がいい感じを出しています。もちろん釣り掛け。熊本市電は自動車の軌道内乗り入れを禁止しているようで、交通量が多い時間帯にも関わらずスムーズに走ります。



大きなマスコンはTDK(東洋電機)製。運賃は150円均一です。熊本市電は自動車の軌道内乗り入れを禁止しているようで、交通量が多い時間帯にも関わらずスムーズに走りました。



辛島町電停で降りてしばし電車やバスを撮影。でも雨のうえに夕暮れが近づいてきてブレまくり(>_<)
新鋭0800形超低床車は辛うじてきれいに映ってくれました。


8500形の広告電車「チキンラーメン号」も後ろ半分が見事流れてしまいました~!
薄暗さの中でもこのど派手な塗装は際立ってますね。



熊本交通センターからは高速バスで天神へ戻りました。「スーパー特急」というネーミングに期待して1本遅い便に乗ってみましたが、高速に乗るまでは各駅停車ですね。高速上ではさすがに主要バスストップだけしか止まらず快走してくれました。




上熊本駅のスケールモデルを作るわけではないのに写した写真100枚以上。梁の構造から窓枠のディティールまでこれでもかと・・・
実物を見てきて嬉しいはずなのに、何だろうこのブルーな気分。

ま、いっか。モデルはモデル!
頭を切り替えてオリジナル駅舎を作ろうっと。


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