アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

私の身体は研修を行うことになじんでいるため、オフィスの机に向かってじっと作業をし続けること拷問にように感じます。
そして、自分自身を【働かないおじさん】のように感じてしまいます。

昨日(3月31日)は、こんな状況でヒューマン・ギルドは設立34年度を終えて、今日から設立35年度を迎えます。

今日(4月1日)は、うちのカミさんの誕生日でもあります。

ペルグリーノ博士からは、1日早いお祝いのメッセージが届いていました。

例年ならタクロウと一緒にどこかのレストランでお祝いの会を行っていたのですが、今年は政府に先んじて現金給付です。


さて、今日の話題は【働かないおじさん】です。

日経ビジネス 2020.03.16 №2033では特集として「どうする? 働かないおじさん」でした。

そのチェックポイントは

・やる気が出ない
・出世をあきらめた
・職場で浮いている
・デジタルが怖い
・社外に人脈がない
・時間を持て余す

のようで、私は『アドラーに学ぶ70歳からの人生の流儀』(毎日新聞出版、1,500円+税)では「化石人間」と呼んでいます。

一時期は活躍の舞台があったでしょうが、時代に取り残されて、くすぶっているのです。

一部の会社にもこんな人がいて、以前はそれなりに貢献したかもしれませんが、上の6つの条件を備え、会議の場などではそれなりの発言をするのですが、若い人たちに仕事を課して、自分自身では何の責任も取らない人たちがいるのです。
また、テレワーク中にも関わらず何かを口実に出社し、残業代稼ぎをしている人もいるそうです。


つい最近、ダイヤモンド・オンラインでも特集 として「本当は怖い働き方改革」 2020.3.30 5:15で

◆隠れ「働かないおじさん」がテレワーク強制で次々あぶり出された理由 (ダイヤモンド編集部  堀内 亮:記者 )

で次のような小見出しを見つけました。

・ノートPCの電源ケーブルを会社に放置したまま“在宅勤務”
・テレビ会議のすっぽかしバレたことに気付いていない
・テレワークのテレビ会議に出社して参加する“おじさん”の哀愁
・テレワークを利用したリストラが加速する

今度は【働かないおじさん】の擁護論です。

【働かないおじさん】を無能だと切り捨てるのはいかがなものでしょうか。

私は【働かないおじさん】の能力と会社が求める業績期待との間のミスマッチがあると思います。

その前提に立つと、【働かないおじさん】の能力を生かせる場所で貢献してもらえばいいことです。

週に2~3日だけ現在の会社で働いてもらい、残りの日をその人を求めている他の会社で働いてもらえばいい、いわゆる「副業容認」です。

今はコロナ騒動でそんな議論は展開できないでしょうが、落ち着いたら働き方ががらりと変わっているに違いありません。

折しも昨日(3月31日)、希望する人が70歳まで働けるように企業に就業機会確保の努力義務を課すっことを柱とした関連法(70歳就業法など)が参議院本会議で可決・成立し、2021年4月から施行されるようになりました。

環境はできるだけ「生涯現役」を促す方向で動いています。

そんな時代だからこそ「生涯貢献」「生涯感動」の人生を目指そうではありませんか。

コロナのずっと先のことを考えましょうよ!

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

2月最後の日の昨日(2月29日)は、もっぱらインプットに励んだ日でした。

また、 株式会社 タナベ経営 の経営者を対象とするビジネス情報誌『FCCレビュー』に連載している「経営者に贈るアドラー心理学の知恵」(5月号、第7回目)の原稿を書き終えました。

本日、推敲を重ねて明日先方に送るつもりです。

さて、2月24日の日本経済新聞の『こころの健康学』に大野裕先生が「高齢者のこころの健康」に関して「エイジングパラドックス(加齢の逆説)」ということを書いていらっしゃいました。

「エイジングパラドックス(加齢の逆説)」というのは、高齢になって様々な喪失体験をするにもかかわらず、人生に対する満足感やポジティブ感情が高いことを表す言葉。

年をとれば誰でも肉体面の不調が多くなる。
親しい人が病気になったり亡くなったりするなどして、人とのつながりも少なくなってくる。


誰でもこころが弱くなって落ち込みがちになるのではないかと考えるが、実際はそうではない。
これは超高齢者の人たちでも同じようだ。

「短期的にはネガティブ、長期的にはポジティブ」ということがあるようです。

ただ私は、このことは心理面だけでなく家庭的自立、社会的自立  、経済的自立の3つがあってこそ、だと思います。

私のカミさんの母親(いわゆる義母)は、15年前に夫を、12年前に長女を亡くしましたが、最近でこそ要介護になりましたが、俳句、絵手紙、ご近所の友人との交友を楽しむ、間もなく88歳になる人です。

家事は一人でこなします(家庭的自立)、友人もいます(社会的自立)、夫の残した財産と年金で暮らしています(経済的自立)。

カミさんの友人のお父さんのOさんは、90歳を過ぎた独居男性ですが、家事を自分でこなし、ご近所の友人たち(男女を問わず)の支えもあり、今でもボウリングを楽しんでいます。

その一部の裏付けともなる記事をインターネットで見つけました。

gendai.ismedia2018.10.25で小谷 みどりさん(第一生命経済研究所主席研究員)がこんなことを書いていらっしゃいました。

妻を亡くした男性は、余命が短くなる可能性が30%も高かったー「自立」が豊かな終活につながる  

■男性はより「死別」の影響を受けやすい

実は、男女で比較すると、配偶者の死別は、女性よりも男性の方が影響を受けやすいことが明らかになっています。
アメリカのロチェスター工科大学では1910年から1930年生まれの既婚者を分析し、配偶者との死別が寿命に与える影響を研究しています。
2012年に発表された研究結果によると、妻を亡くした男性の余命は、同年齢の平均余命よりも短くなる可能性が30%も高かったそうです。
しかし、夫を亡くした女性にはこうした傾向はみられなかったといいます。

その理由の一つは、配偶者に先立たれたあと、自活できるかどうかという問題です。
身の回りのことや家事が自分でできるかということです。

最近の新型コロナウイルス騒動のように、世の中何が起こるが予想がつきません。

突然の出来事に備えて家庭的・社会的・経済的な自立がより一層必要な時代に入っているようです。

シルバー世代にとって「備えあれば憂いなし」とは、このことなのでしょうか?

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(1月6日)は、新年早々吉報が舞い込みました。

株式会社日本能率協会マネジメントセンター  出版事業本部からのメールです。 

新年早々、良いお話が出来て光栄ですが、『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』が重版35刷となりました。(1,000部増刷、累計146,500部)

着実に版を重ね、年内に15万部が見えて来たようです。

私のところに届いた年賀状では、出版社のうち2社の編集者から「間もなく重版」という添え書きがありました。

昨年の単著は『「勇気づけ」でやる気を引き出す!アドラー流 リーダーの伝え方』(秀和システム)の1冊のみでしたが、今年は2月に『アドラー流 70歳からの人生のルール』(仮題、毎日新聞出版)と『経営者のためのアドラー心理学』(致知出版社)を出版します。
それぞれシニア世代、経営者の意識を変え勇気づける本を単著で出します。

さらに、おそらく3月末までには、カウンセリングの分担執筆本が誠信書房から出る予定です。
私は、この本の中で「アドラー派のカウンセリング」と「勇気づけのカウンセリング」について書いています。

さて、『ジェロントロジー宣言― 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く』(寺島実郎、NHK出版新書、780円+税) をテキストにした「ジェロントロジ―宣言』から学ぶ」シリーズの6回目です。

この本の第3章の「知の再武装―なぜ必要か、そして何をどう学び直すのか」には、ノーベル生理学・医学受賞の脳神経学者R・L・モンタルチーニの『老後も進化する脳』(朝日新聞出版)をもとに脳科学の最近の成果として、人間の精神活動が「老年期」に新しい能力を発揮しうることが書かれています。

「確かに、記憶力や創造力に関わる機能は『老化』によって劣化するかもしれない。一方で、積み上げた体験から事態の本質を捉え、体系的に対応を考える『思慮深さ』は、高齢者の能力が評価されるべき分野と言える」と寺島氏は書いています。

事実、寺島氏の講演やテレビでのコメントを聴くと、寺島氏自身がこのモデルだとわかります。

寺島氏自身も「私の個人的実感においても、現場体験(フィールドワーク)の蓄積と文献の読み込みが相関し、60歳を過ぎて以降、物事のつながりを見抜く『全体知』(integrity)が高まっているように思う」とも書いています。

ここで私に浮かんだ「つながり」のイメージを上の息子が宮古島の海で撮ったダイビングの写真で表現してみます。

寺島氏も本の中で書いていますが、「知能」は「流動性知能」と「結晶性知能」に分けられます。

・流動性知能とは、計算力や暗記力、集中力、IQ(知能指数)など、いわゆる受験テクニックに反映されるような知能のこと。
この知能は18~25歳くらいがピークで、その後は徐々に落ちていき、40代以降になるとガクンと低下する。

・結晶性知能は知識や知恵、経験知、判断力など、経験とともに蓄積される知能のこと。
こちらは年齢とともにどんどん伸びて、60代頃にピークを迎える。

*日経Gooday 30+ 2014/11/3 篠原菊紀諏訪東京理科大学共通教育センター教授による

寺島氏の独創的なところは、「流動性知能」と「結晶性知能」に加えて第3の知能として「唯識性知能」の存在を考えていることです。

「結晶性知能」を超えて、深く心の内面を見つめ錬磨することによって、深層心理に及ぶ仏教思想の「唯識性知能」を重視するのです。

六識(目識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識)+末那識、阿頼耶識=八識 です。

「心の安静、魂の拠りどころともいえる精神性に至ることは、機械(AI)が人間を超えると言われる時代にあって、『人間とは何か』を確信することにおいて重要な意味を持つと思われる」と書かれているのを読んで、この本の価値が一段と高まりました。

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

私の新年早々の研修/講演は以下のとおりです。

パナソニック ライフソリューションズ創研株式会社主催“人”づくりお役立ちセミナーで基調講演  
アドラー心理学によるシニア世代への勇気づけ ~ シニア世代の力を最大限に発揮してもらうために ~ 

日時:2020年1月9日(木)14:00~15:35 (13:30開場)      
場所: パナソニック ライフソリューションズ創研 東京研修所(西新宿) 
定員:80名

■基調講演 「アドラー心理学によるシニア世代への勇気づけ  ~ シニア世代の力を最大限に発揮してもらうために~」   講師:岩井 俊憲
 主な内容:現在、シニア世代に対する重要度や期待は年々高まっています。 
 しかし実際の現場は、シニア 世代の部下を持つ上司にとって、どう接すれば良いか、困っているのではないでしょうか。 
 アドラー心理学の代表的な技法である『勇気づけ』をもとに、シニア世代のさらなる活躍に向けたヒントやコツが得られます。
■パナソニック ライフソリューションズ創研からのご提案    
・2020年度公開ガイド研修の概要  
■おすすめ研修 体感セミナー 「問題解決・営業提案・時短ができる ビジネスフレームワークの活用術」   講師:竹永 亮氏   
■情報交換会 (17:15~18:30) 

※「一般の方の受付はありません。企業の人事・教育担当の方のみに限られています」ということなのですが、この分野に関心があり広義の教育関係の方ならば若干名受け入れが可能なようです。
参加ご希望の方は、所属先の組織名をつけてヒューマン・ギルドの目次 心(めつぎ しん、metsugi@hgld.co.jp)までご連絡ください。


この講演の際に私は「逆メンター制」というシニア世代の再教育施策を提唱するつもりです。

「メンター制」なら新入社員などに先輩格の人が執務の基本や心構えをマン・ツー・マンで教える制度として理解できますね。
「逆メンター制」というのは、「化石人間化」して時代の変化に追いつこうとしない人たちを対象に若手社員がメンターとして意識と行動を変える支援をする制度を意味する私の造語です。

◆「逆メンター制」「化石人間」については下記のブログをご参照ください。

・2019年11月17日付けブログ 50代社員の再教育のために:副業容認、逆メンター制度など
・2011年6月23日付けブログ 化石人間再考


ところで、この年末・年始はタクロウと2人で過ごす時間が多くありました。

カミさんが入院中の義母の看病に行くことが多かったので、初詣(神社・仏閣)も義母の見舞いも、実家への新年の挨拶も2人で行動しました。

2人でいるときにこんな空を見たり、こんな電車に乗ったりしました。


(東京さくらトラム―いわゆる都電)

タクロウはAI(人工知能)を含む時代のトレンドにかなり敏感で、私が知らなかったり見逃していたりすることをしっかり教えてくれました。

2019年12月17日 『ジェロントロジ―宣言』から学ぶ(1):読解力を付けるために新聞を読もう! 
で「検索エンジン」で必要な情報を得ようとして関心のあることをピンポイントで検索しようとすると、情報の偏りが生じ、「全体に対する知性」が損なわれることを書きましたが、インターネット上にあふれる情報やコンテンツをその人に合った情報として最適化して編集・紹介するサービスが行われていること、それを「サーキュレーション」と呼ぶことを学びました。

また、ある人の顔がだんだんキアヌ・リーブスに変わってしまう動画を見せられたり、私が関わっていない世界を見させてくれました。

これは「AI(人工知能)を使って高度な画像生成技術を駆使して合成され、偽物(フェイク)とは容易に見抜けないほど作り込まれたニセ動画」(辞典・百科事典の検索サービス - Weblio辞書 による)で、悪影響をもたらす危険性があります。

このような相互尊敬・相互信頼に基づく共感的なやり取りが自然とタクロウも私たちに家族価値や家族の雰囲気に影響を受けているようで、タクロウが12月31日に祖母(カミさんの母親)の病院を訪れたとき、祖母をハグし、2時間も祖母の若かりし頃の話を中心に聴いていたようで、元旦に家族3人で見舞ったときは、「タクロウにハグしてもらった」と元気いっぱいに語っていました。

2人でいるときも私の話にもしっかりと耳を傾けてくれました。

「逆メンター制」とは書いたものの、お互いに学び合う態度があれば、「逆メンター制」を通じていつしか「相互メンター制」になることを実感したタクロウとの二者関係でした。

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(12月30日)は、私の72回目の誕生日。

私としては珍しく、8時に起床、以後一歩も家を出ず、アルコールも飲まない1日でした。

カミさんとタクロウは、私をフリーにしてくれる最高のプレゼントを与えてくれ、入院中の義母のお見舞いに出かけていました。

フェイスブックで誕生日を非公開にしていたので、一部の人がメッセンジャーやメールでお祝いの言葉を伝えてくれるだけで、私としては気楽でした。

メールは、ペルグリーノ博士と、博士の次女のマリー・ルーさんから賜りました。

毎年の日課として仏壇に向かって「父母恩重経」のお経を唱え、私をこの世に生を授けてくれた両親に感謝を捧げました。


さて、『ジェロントロジー宣言― 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く(寺島実郎、NHK出版新書、780円+税) をテキストにした「ジェロントロジ―宣言』から学ぶ」シリーズの5回目です。

この本の第3章の「知の再武装―なぜ必要か、そして何をどう学び直すのか」には、【知の再武装】のために学び直しの必要性 ― 別の言い方をすれば「戦後教育の限界」― として3つのポイントが書かれています。

1.和漢洋の教養が失われていること

2.戦後の日本人が日本近代史を十分に学んできていないこと

3.「メルカトル図法による世界認識」


1.和漢洋の教養が失われていること

多くの場合、知的で教養のある人だと見られている人でも、和や漢についての素養が乏しく、洋についても中途半端な知識レベルに留まっていることが指摘されています。

私は12月に『現代の帝王学』(伊藤肇、プレジデント社)をもう一度読んでみましたが、この本に登場するリーダー格の人たちは、まさに和漢洋の教養を備えた人たちでした。

私はこの年末・年始に『道真 上・下』(高瀬千図、NHK出版)の上・下それぞれ400ページに及ぶ、菅原道真を主人公とした大作を読んでいます。
和漢の教養がないと読み進められない本で、かなりの刺激になっています。

この頃私は「教養」について自分なりに考えています。
そこから生み出した仮の結論は、ある知識(仮に点か線とします)と異質な知識(これにも独自の点か線があります)との間の点と点、あるいは線と線を結びつけることで新たな何かを生み出すことが教養だと思っています。

シュンペーターという経済学者は「イノベーション」を「新結合」と呼びましたが、その「新結合」を借りると、「教養とは、異質な知識の新結合によって創造される」と言えるかもしれません。

2.戦後の日本人が日本近代史を十分に学んできていないこと

寺島氏は、「経済界の重鎮とされる人たちと議論してみても、自ら努力して日本近代史を勉強していると思われる人に出くわすのは稀である」と嘆いています。

日本では高校で日本史を学ぶ人がいても、明治から昭和にかけての歴史に疎い人ばかりです。

そこで、私がお勧めしたいのは、次の4冊の本があります。

『新 歴史の真実』(前野徹、講談社+α文庫)

新 歴史の真実 (講談社+α文庫)
前野 徹
講談社

『忘れたこと忘れさせられたこと』(江藤淳、文春文庫)

忘れたことと忘れさせられたこと
(文春文庫)
江藤 淳
文藝春秋

『「南京事件」の探究』(北村稔、文春新書)

「南京事件」の探究―
その実像をもとめて (文春新書)
北村 稔
文藝春秋

この3冊は、2015年8月31日付けブログ 戦中・戦後を考える3冊の本 で紹介しています。

反日種族主義 日韓危機の根源
李 栄薫編著
文藝春秋社

こちらは、2019年11月30日付けブログ 勇気+良心+憂国の本:『反日種族主義』で強くお勧めしています。


3.「メルカトル図法による世界認識」

私たちが慣れ親しんでいる世界地図は、下のように太平洋を挟んで右側にアメリカ大陸、左側にユーラシア大陸、さらにはアフリカ大陸が描かれています。

2007年は、それまでのアメリカに代わって中国が日本の貿易相手国の第1位に躍り出て、2017年は次のようになっています。

中国         21.7%
アメリカ       15.1%
アジア圏(中国含む) 52.0%

寺島氏は、アメリカを通じて世界を眺めることを当然視することに対して地球儀で世界を考えることの大切さに気づくことで世界認識の再構築を我々に迫ります。

ここで、南北を反転させて、日本列島を上に位置するように見てみましょう。

日本の下の左のロシア、右の中国から見てみると、日本が太平洋進出にいかに邪魔になっているかが判明します。

近現代の日本史を学び直す意味でも、これからの日本を巡るアジア、世界の情勢を見渡す場合、日本の守らなければならない部分、外交問題の重要テーマとしなければならないところが従来以上に見えてくると思うのですが、このことは、2020年の課題としておきましょう。

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アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

私の大型連休の初日の昨日(12月28日)は、カミさんと一緒に私たちの終の棲家(ついのすみか)の墓地のあるお寺に行って「一陽来福」のお守りをいただき、住人がまだいないお墓の清掃をしてきました。

タクロウの出た大学・学部の前にあり、有名な神社の隣に位置しています。

天ぷらの昼食後、東京オペラシティで「クラブツーリズム貸切」公演のキエフ国立フィルハーモニー交響楽団による「新世界&第九」を聴きに行きました。

ヴァハン・マルディロシアン(指揮) 
イワンナ・プリシュ(ソプラノ) 
オリガ・タブリナ(アルト) 
オレクサンドル・チュフピロ(テノール) 
アンドリー・マスリャコフ(バリトン) 
志おん混声合唱団(合唱指揮:辻志朗) 

で演奏自体は素晴らしかったのですが、「クラブツーリズム貸切」にがっかりしたことが2つありました。

その1つは、S席での予約だったのに、席は1階の最後部の後ろから2列目。

「こりゃS席でなくA席だろうが」と思いました。

もう1つは、演奏が終わって多くの聴衆が好演を称えて拍手をしているのに、帰りを急ぐ人たちが続々。

「何しに来ていたんだ、この人たち」と、品格を疑いました。

「貸切」でないコンサートでは、よほど不評な演奏以外こんなことはありえません。

演奏者だけでなく拍手を惜しまない人たちにとって、はなはだ失礼かつ卑劣な振る舞いであります。

私は、このことをアンケートにしっかり書き込み、少なくとも「クラブツーリズム貸切」の演奏会には行かないことを決めました。


ところで私は「卑劣」と書きましたが、「老いることが卑劣と遠ざかっている」ことを書いたヘルマン・ヘッセの『人は成熟するにつれて若くなる』(V.ミフェルス編 岡田朝雄訳 草思社)から「老いてゆく中で」という詩を思い出しました。

『ジェロントロジー宣言― 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く(寺島実郎、NHK出版新書、780円+税) でも半分ほど引用されていました。

若さを保つことや善をなすことはやさしい
すべての卑劣なことから遠ざかっていることも
だが心臓の鼓動が衰えてもなお微笑むこと
それは学ばなくてはならない

それができる人は老いてはいない。
彼はなお明るく燃える炎の中に立ち、
その拳の力で世界の両極を曲げて、
折り重ねることができる。

死があそこに待っているのが見えるから、
立ち止まったままでいるのはよそう。
私たちは死に向かって歩いて行こう。
私たちは死を追い払おう。

死は特定の場所にいるものではない。
死はあらゆる小道に立っている。
私たちが生を見捨てるやいなや、
死は君の中にも私の中にも入り込む。


私にとって卑劣なことから遠ざかり、いつまでも微笑み続ける老人になろうと思いを強めた昨日でした。

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昨日(12月24日)は、クリスマス・イブの日。

夕方コンビニにも行ったのですが、例年よりクリスマス・ケーキの押し売り風情がなかったようです。

ただ、私個人にとってはとても魅力的な、美女3人に囲まれたクリスマス・イブを過ごすことができました。

かんき出版山下津雅子常務 の呼びかけで集まり、戸田久実さん(ブログフェイスブックアドットコミュニケーション株式会社 代表取締役、一般社団法人 日本アンガ―マネジメント協会 理事)、星野友絵さん株式会社サイラスコンサルティング 代表取締役/コンサルタント/編集者/ライター)と東京ガーデンテラス紀尾井町の「赤坂 鳥幸」で美女に囲まれたサンタさんのようなゴージャスな気分を味わいました。


(写真提供は戸田久実さん)

プレゼントをたくさん持ち帰りうちのカミさんにとても喜ばれました。

山下さん、戸田さん、星野さん、ありがとうございました。

夢のような夕べでした。


もう1つ、ジョセフ・ペルグリーノ博士(モントリオール個人心理学研究所 理事長)からは、私だけでなくヒューマン・ギルドにご縁のある方々に「クリスマスと新年を祝う季節のご挨拶」がメールで届きました。

このようなメッセージは、毎年いただいております。

参考までに英文のままコピペします。

* Warmest greetings of the season and every good wish for the coming year.
*May your holidays be filled with joy and special moments.
*May you be all be blessed with the peaceful spirit of the season throughout the coming year;
*May the holiday season bring you happy memories, old fashioned pleasures a world of joy.
*May all politicians think more of the people that elect them instead of increasing their own power and that of their friends.
than  
*May this season and the new year bring Peace in the mind and heart of every human being and everywhere throughout the world.


さて、昨日のブログでは寺島先生による「人生の危機」から脱するために2つの方法として

1.人生の使命に気づくこと

2.人との出会い

を書きました。

思い起こせば、ペルグリーノ博士との出会いこそがこの2つそのものに該当することでした。

1999年4月末のことですから、20年前のことです。

東京とモントリオールですから、この2人がこの地球上の地でこのタイミングというのは、まさに奇跡です。

お経の中の「三帰依文」には、こんなことが書かれています。

人身(にんじん)受け難(がた)し今すでに受く、仏法聞き難し今すでに聞く。
この身 今生(こんじょう) に向かって度せずんば、さらにいずれの生(しょう)においてかこの身を度せん。

訳:この世に人として身を受けることは、私の思いをはるかにこえたことであるにもかかわらず、私は今すでにここにこの身を受けておりました。
出遇(であ)い難(がた)い仏法(ぶっぽう)に、はからずも今、私は出遇うことができました。
ここに生きている私が、今、救われなければ、いったいいつになったら救われるというのでありましょうか。
だからこそ、今、あらゆる人々と共に私の全てを尽(つ)くして、心から仏(ぶっ)・法(ぽう)・僧(そう)の三宝を尊(とうと)び、それを依(よ)りどころとして生きていきたいと願わずにはいられません。


あまり宗教的にならないように気を付けながら書くと、「出会いがたい」ペルグリーノ博士に出会ったっことは奇跡中の奇跡、そして博士とその起源のアドラーの教えを学ぶことも奇跡中の奇跡。

私は、ペルグリーノ博士との出会いによって「勇気の伝道師」を名乗るようになったし、当時「勇気欠乏症」― 現在もまだ脱却していない ― この日本の地にアドラー心理学に基づく勇気を伝え続けなければならない使命を帯びているのです。

あなたもまた、力をお貸しいただけませんか?

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アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(12月23日)の午前中は五番町鍼療院に行って鍼治療を含めて体をほぐしてもらいました。

午後には、例年の1月、2月に行われる研修の配布資料を完成させました。


さて、2019年12月17日付けブログ 『ジェロントロジ―宣言』から学ぶ(1):読解力を付けるために新聞を読もう!  に続いてシリーズの2回目です。

この本の第3章の「知の再武装―なぜ必要か、そして何をどう学び直すのか」には、こんなことが書かれています。

100歳人生が現実のものとなった今、ふと立ち戻って、自分自身がこれから、過ごす年月の長さを思うとき、もし生きる目的や方向が定まっていなければ、将来の不安ばかりが大きくなり、長寿だからといって喜んでばかりいられなくなるだろう。

そこで必要になるのが「知の再武装」である。先達が残した著作に生き方を学ぶのもよいだろう。誰にとっても、何らかの形で「中年の危機」は訪れる。「中年の危機」という言葉がふさわしくなければ、生涯の歩みの中で中盤から後半にかけて訪れる人生の危機と言い換えてもよい。


寺島先生は「人生の危機」から脱するために2つの方法を提示しています。

1.人生の使命に気づくこと

2.人との出会い

1.の「人生の使命に気づくこと」については、「『自分は何のために生まれたんだ』と覚悟が定まると、人間としての重心が下がってきて、迷いから脱却していく」として、新渡戸稲造、内村鑑三、鈴木大拙といった日本の歴史に残る人物の歩みを調べてみることで自分の歩むべき方向を探ることを提案しています。

2.の「人との出会い」では、予想もしなかったような人との出会いが自分の人生の使命感に目覚めるきっかけとなることを書いています。

このことについての私の見解は次回に。

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「副業」をテーマに今まで5回書いてきました。
今回が最終回で、「まとめ」をします。

ややメモ書きの酔うようですが、次のとおりになります。

1.大企業での副業についてのスタンスは、5割が容認している。

2.副業については、メリットとデメリットの双方がある。

3.副業を支援する組織もある。

4.副業を積極的に受け入れる自治体もある。

5.副業をより促進しよう!:生涯貢献人生のために


1.大企業での副業についてのスタンスは、5割が容認している。

日本経済新聞 2019年5月20日に「大手企業の5割が副業解禁」の記事が載っていました。

左側の円グラフをご覧ください。

https://happy-apartment.com/side-job/fifty-percent-of-major-companies-are-closed-off/

2018年のリクルートキャリアの調査では、「副業を容認している企業は3割程度(前年2割)で、禁止している企業はおよそ7割」だったことから比べると、かなり容認されるようになっています。

2.副業については、メリットとデメリットの双方がある。

図の右側をご覧ください。

副業を認める回答であった大手企業94社に副業のメリット(複数回答)では、次のとおりです。

「社員の成長やモチベーション向上につながる」(76.6%)が最多。
「社員のセカンドキャリアの形成に資する」(45.7%)などが続く。

社員側からすると、副業に取り組むメリットとして
 
(1)収入がアップする。

(2)知識とスキルが広がる。

(3)自分のリソースをもとに他の分野で貢献できる。

も考えられ、そのことで本業にも相乗効果があるかもしれません。

ただ、デメリットもあります。

企業が副業を禁止する主な理由として次の3つがあります。

(1)社員の長時間労働を助長する(44.8%)

(2)労働時間の管理が困難(37.9%)

(3)情報漏洩のリスク(34.8%)

3.副業を支援する組織もある。

「あなたのスキルがつなぐ、地域貢献副業プロジェクト」と銘打ってインターネットを活用した総合人材サービス業の 株式会社スキルシフト は、積極的に地方貢献副業プロジェクト「Skill Shift」の運営を行っています。

4.副業を積極的に受け入れる自治体もある。

広島県福山市のケースをご紹介します。
次の2つをご覧ください。

兼業副業、広島県福山市の事例を大学院が検証へ: 日本経済新聞

戦略推進マネージャーの活動実績について - 福山市ホームページ


5.副業をより促進しよう!:生涯貢献人生のために

副業に対するイメージは、(1)人材の流動化を促進し、(2)イノベーション効果が期待できる面があるのですが、現状では制度は整っていても、副業自体が促進されにくいところがあります。

副業が進みにくい背景として(1)マッチングの困難さ、(2)受け入れ態勢の未整備、(3)兼業・副業への偏見があり、中小企業での兼業・副業の受け入れは5%程度のようです。

*「兼業・副業による人材受入れニーズ調査報告書」(経済産業省関東経済局、2018年実施調査)

しかし、定年を65歳に延長する機運が高まっていますが、その後の人生を20年生きるにあたって、「稼ぐ」だけでなく「貢献する」人生を選択する準備をしてもいいのではないでしょうか?

「あまり必要とされていない組織で理不尽な働き方をしたり、暇を持て余していたりするよりは、自分のリソースを生かせる場で貢献することを選ぶ方がより輝かしい人生になるのではないか」ということが、私が副業を勧める理由です。

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

12月8日から私の副業/複業体験を含めて書いてきていますが、その動機について書いていませんでした。

実は、パナソニック ライフソリューションズ創研株式会社主催 “人”づくりお役立ちセミナー で1月9日(木)14:00~15:35に

アドラー心理学によるシニア世代への勇気づけ ~ シニア世代の力を最大限に発揮してもらうために ~

と題した基調講演 を行うための情報収集が目的でした。

アンテナを張って調べているうちにだいぶ背景が読めてきました。

最近、有益な情報に2つ遭遇しました。

1.日本経済新聞 2019/12/8 中高年社員、戦えますか? から企業の施策を除いたポイントを列挙すると、次のようです(京塚環・藤本秀文記者)。

・25年には労働力人口の約6割が45歳以上になる。
バブル期の大量採用などで中高年社員の層は厚く、50歳を過ぎて管理職になれない人材がこれまで以上に出てきている。

・中高年は企業が必要とする人材への再生が求められる。
生産性向上に向けた企業と中高年社員双方の挑戦をデジタル化が加速する。

・日本では役職定年制度を設けている企業が多く、経団連の調査では約半数が導入している。
50歳代に役職を解かれると給与が大幅に下がり、仕事に対するモチベーションが低下しやすい。

・定年後研究所(東京・港)とニッセイ基礎研究所による共同研究の試算では、50歳代が役職定年でやる気を失うために生じる経済的な損失は、年に約1兆5000億円にのぼる。
中高年の活性化は日本経済の浮沈を左右する課題だ。

・社内の中高年は急増している。
終身雇用の宿命だが、バブル期の大量採用によっていびつさが増している。
みずほ総合研究所は、労働力人口における45歳以上の割合は15年にすでに5割を超え、25年には6割に迫ると試算している。

・新卒で一括採用し、社内で人材を育成する終身雇用や年功序列という日本型の雇用制度の弊害が大量の「ヒラ中高年」を生んでいる。
一方で若手の採用は厳しさを増している。
リクルートキャリアによると、20年卒の採用では「採用できる人数が減る」企業は「増える」を上回り、20%に上った。
急進するデジタル化のなか、企業が渇望するのはITや人工知能(AI)人材だ。

・若手はとれず、中高年は社内に滞留する。
終身雇用の弊害を逆手に取り、中高年をIT人材に活用するくらいの挑戦が不可欠だ。

・経済協力開発機構(OECD)は、大学入学者のうち25歳以上の比率が日本は2%とOECD平均の約2割を大きく下回っていると指摘した。
一方、日本総合研究所は就業中の65歳以上のシニア社員は学び直しで、年間約80万円の収入増につながると試算する。
中高年への教育投資は生産性を向上させる一つの解といえる。

・キャリア研修事業のライフワークス(東京・港)の梅本郁子社長は「ボリュームの多い中高年層の活躍は企業の生き残りや成長につながる」と話す。
中高年になっても常に学び直し、新たなスキルを取り込む。
企業も「今更無理だ」と決めつけず、中高年を支援する――。
生産性を高めるためのそれぞれの挑戦は始まったばかりだ。

私の主張は、このような大企業の中高年社員の問題山積の打開策として副業を奨励したいのです。

シニア世代を腐らせていないで、大企業で培ったノウハウを中小企業や自治体が求めているニーズに応えることをしたらどうか、と提案したいのです。

2.共同通信社 2019/12/17 8:53 の 介護離職防止で週休4日導入へ SMBC日興証券、副業も解禁 という記事を見つけました。
いくつかの新聞にも出ていました。

SMBC日興証券が社員の介護離職防止や能力開発のため、週休4日や週休3日の制度を来春に導入することが16日、分かった。
多様な働き方を認めることで優秀な人材をつなぎとめる狙いがあり、副業も解禁する。
対象は40歳以上の正社員とし、40~50代の利用目的は介護に限定する。
週休3日は30歳以上で、30代は育児と介護に限る。
基本給はそれぞれ通常勤務時の60%、80%に引き下げるが、復帰することも可能だ。

社員の介護離職防止や能力開発のためだそうですが、私は「副業も解禁」という箇所に注目しました。

介護を目的にしないでも、役職定年後の、勇気をくじかれているシニア世代を週休3日、あるいは4日にして得意の技量を生かして求められる場所で貢献できるようにしたらどうかと提案したいのです。


昨日は、築地本願寺を経て、隅田川のほとりに位置する企業を訪ねて営業活動をする前のゆとりの時間に上のようなことを考えていたのでした。

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(12月10日)は、自宅で私の副業/複業としての執筆活動 ― 原稿の訂正・加筆 ― のために費やした1日となりました。

午前中だけ家で仕事をしようと思っていたのですが、毎日新聞出版から2月に出す生涯現役の本(タイトル未定)が難仕事で 久保田章子編集長代理 からの要求がとても高くて、文献を参考にしたり、半端でない加筆作業にまるで中学時代に野球部に所属していたときに受けた1,000本ノックのように思えました。
「いい加減にしてくれ」と開き直りたい部分がいくつかありました。

久保田さんとは、彼女が株式会社 日本能率協会マネジメントセンターに所属していたときに出した『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ3部作以来のお付き合いですが、私が今まで関係した編集者30人くらいのうちで3本指に入るくらいの敏腕編集者です。

マンガでやさしくわかるアドラー心理学
岩井俊憲著、
星井 博文,深森あき
日本能率協会マネジメントセンター
マンガでやさしくわかるアドラー心理学
2 実践編
岩井俊憲著、
星井 博文,深森 あき
日本能率協会マネジメントセンター
マンガでやさしくわかるアドラー心理学
人間関係編
岩井俊憲著、
星井 博文,サノマリナ
日本能率協会マネジメントセンター

久保田さんの目線はすべて「読者のために」で、著者に妥協を許してくれません。

「こんなことを書き足さなくちゃいけないの」と思うこともありますが、確かに読む立場になって共感すると、ツボを心得た編集者ということになります。


ところで、原稿の訂正・加筆作業のために私のブログなどを検索していたら、懐かしい記事に出合いました。

そのうち2つほどをご紹介します。

(1)は私の現在に至る原点を語った2010年のインタビュー記事、(2)は私の子ども時代の不適切な行動体験です。

(1)日本メンタルサービス研究所 岩井 俊憲 先生 ヒューマン・ギルド  

・アドラー心理学とは、目的論の心理学
・勇気づけの心理学 評価的な「誉める」でなく、共感的な「勇気づけ」を!
・楽観主義に向かう努力を「自己決定」する!
・ 悩みは、良き援助者になるためのリソースです

(2)2008年7月31日付けブログ 家出事件


午前中には、前妻が2人の共通の孫娘の写真が5枚ほど送られてきました。

かわいい、私のアイドル(3歳)。
ランチに出かけた際、カミさんと眺めました。


脱線しました。
元に戻します。

副業/複業を持つことは、経験の幅を広げるだけではなく本業をより充実させてくれる「リソース拡大」の営みであることをつくづく感じました。

決してカネ稼ぎではありません。

何歳になっても人様からオファーがあり、そのことを通じて貢献できるのはうれしいものです。

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日のブログで、早稲田大学ビジネススクール山田教授の副業分類として「50歳になったら『複業』を」をもとにして、  

(1)伏業・・・会社に知らせずにやる。  
(2)副業・・・本業の収入を補う。  
(3)幅業・・・NPOなどのような社会的事業に従事する。  
(4)複業・・・複数の異なる仕事を持つ。

を紹介しました。

フェイスブックやブログに多くの方々がコメントをくださったことを感謝申し上げます。

ところで、私自身のヒューマン・ギルド設立以来のキャリアを副業を添えて振り返ってみました。

・ヒューマン・ギルドという会社の経営者
・研修講師
・大学、看護学校などの教員
・カウンセリングの指導者と実践者
・経営コンサルタント(中小企業診断士の資格あり)
・著述業

収入面では、本の印税の一部以外は、ヒューマン・ギルドを通していますので、私の得る所得は、ヒューマン・ギルドと出版社からです。


この土日の2日間は、土曜日の病院と、ランチにカミさんとランチに行く以外は、ひたすら著述業の仕事をしていました。

来年の2月に2社から本を出すので、原稿書きや校正、補足作業をしていました。

そのためカミさんとほとんど同じ空間にいたわけです。

料理をしているカミさんのいる台所に入って水を飲んでいたら、カミさんが「だいて!」と言いました。

「えっ?!、 だ、抱いてっ?!」とたじろぐ私。

問い直すと「どいて!」でした。


さて、副業の動機について、日本経済新聞 2019/9/23 「やさしい経済学 コラム(経済・金融)」に 副業時代を考える(6) 収入だけではない選択の理由 (東洋大学准教授 川上淳之)として以下のことが出ていました。

英国のパノス、ポウリアカス、ザンゲリディスの研究グループは、2014年に公表した論文のなかで、それまでの先行研究から副業を持つ理由を4つに分類しています。

1つ目は既に説明されている収入による動機です。
本業の仕事で長い時間働きたいものの、労働時間が制限されてしまうために副業を持つというものです。

2つ目はリスクの分散です。
景気が悪化すると、本業の仕事の収入が減ってしまうことがあります。
場合によっては雇用が継続できないことも考えられます。
そのようなときに収入が途絶えてしまわないように、もう一つ仕事を持つことで失業のリスクを減らすことができるのです。

3点目は副業という仕事そのものから、本業とは異なる満足感を得られるというものです。
前回に紹介した芸術家のケースのように、終業後や休日にロックバンドとして活動したり、役者として舞台に立つことも、収入を伴えば副業に含まれるでしょう。

4点目は新しいスキルや異なる仕事の経験を得るという動機です。
我々は自身の仕事を継続することで、仕事のやり方を身に着け、専門的な知識や人脈を得ます。
しかし、副業を持たない場合は転職しない限り、一つの業界の一つの企業の中で得られる経験しか身に着きません。

 確かにそのとおりで、収入ばかりでなく、リスクの分散、満足感、スキル開発など体験の幅を広げることになり、本業にもかなり役立ちます。

執筆のためには、いろいろ研究をしなければなりませんし、例えば、早稲田大学エクステンションセンター(早稲田校)での「勇気づけの心理学」 (1月10日 ~ 2月21日の金曜日、全6回)での講義は、ふだん出会えない受講者のやり取りを通じて講師としても成長できるのが楽しみです。

日程: 全6回  1/10, 1/24, 1/31, 2/07, 2/14, 2/21 (金)  時間 10:40~12:10

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(12月7日)は、このところ朝の血圧が高いので、日頃お世話になっている医科大学病院の予約外診療を受けてきました。

2~3時間待つことを覚悟していたのですが、10分ほど待っているうちに診療を受けることができました。

私は、寒さの要因もあるとしても、処方する薬を換えたことが原因だと思うこと、以前の残りの薬を飲んでみたら血圧が下がることをもとに「私の仮説ですが・・・」という前置きでそのことを話すと、Y先生は「岩井さんのおっしゃるとおりかもしれません」と認めてくれました。

「ところで、岩井さんは何のお仕事をされているのですが?」と聞かれたので、「カウンセラーでもあり研修講師もしています」と答えました。

本当は、もっと自己アピールをしたかったのですが、このくらいに留めました。

すると、Y先生は「緊急の場合は、こちらにメールをしていただくこともできますよ。ただし、有料ですが」と言って名刺をくれました。

一般社団法人の代表理事の肩書が書いてありました。

Y先生は、医科大学病院の医師の他にご自身が経営する法人をお持ちなのを知って、次回の診察時には私の本を贈呈しようと思いました。


さて、これからぽつぽつブログのテーマを「副業」として書くことにします。

日本経済新聞 2018/8/28  朝刊「私見卓見」で早稲田大学ビジネススクール教授(経営戦略担当)の山田英夫氏が「50歳になったら『複業』を」ということで、概要次のようなことを書いていました。

・今の日本で副業が求められているのは、むしろシニア層

・副業は得られる収入と、スキルなど能力の高さに応じ4つに分類できる。

(1)伏業・・・会社に知らせずにやる。
(2)副業・・・本業の収入を補う。
(3)幅業・・・NPOなどのような社会的事業に従事する。
(4)複業・・・複数の異なる仕事を持つ。

・定年までに複業で稼げるよう企業も後押しすること

・「長生きする人を不幸にしないためにも、定年後を見据えた離陸期間が必要だ。働き手に新たな『滑走路』を用意するのも、企業の重要な役割ではないだろうか」

そう言えば、私が数回行っている日本料理店の店員で「日中はサラリーマンをやっているんです」と言っていた人がいました。
一緒に写真を撮ろうとしたら「ばれるとまずいです」と言っていたので、この人の場合は「伏業」ですね。

医師の場合は「幅業」に分類されるのでしょうか。

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おはようございます。 アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(11月16日)は、会社がオフの日で、2020年2月末に 株式会社 致知出版社 から出版される『経営者のためのアドラー心理学』(仮題)と、1月に引き受けている50歳代の社員をどう処遇するかの研修のための調べものをしていました。

やや古いデータになりますが、2017年3月11日付けの讀賣新聞の「学ぶ 育む」国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」などからすると、

(1)日本の総人口が2010年の1億2,805万人が、2030年 1億1,661万人、2048年 9,913万人と3/4に減ること (2)高齢者化率(人口に占める65歳以上の割合)は現在の27%から2048年に38%(10人中4人!)に伸びること
(3)2048年には生産年齢人口(15~64歳)は2010年の2/3になること  
(グラフでもおわかりのとおり、全人口に占める生産年齢人口が52%-約半分に―なってしまうこと)

が予想されてることが、改めて近未来の日本に確実に迫る危機だと認識できました。

このような社会背景からすると、60歳を過ぎてから老後をどうする、という問題でなく、40歳代から2030年、2048年に向けて人生後半の生き方を設計しておかなければならないことになります。


50歳代の社員の処遇に関して、ある参加者―企業の人事部の課長―が話していたことを思い出しました。

それは、高度成長を支えて来た50代社員が役職定年になって、給料も下げられ、仕事の内容も変わり、モチベーションが低下している現実にどう対処したらいいかという嘆きでした。

私は、このことについていくつかのアイデアがありますが、ここで数点に絞って伝えたいと思います。

第1は、せっかくの知識と経験があるのだから、社内で無駄遣いせず、副業を容認して、その人の持ち味を一部他の組織で活用できるようにしたらどうか、ということです。

ふるタイムで働いて、社内で暇にしているよりは、積極的に一部のスキルを外部で生かすことです。

第2は、再教育です。

私は、マインドが古い価値観のままでいて「化石人間化」している人たちの存在を危惧します。

この施策の1つとして、厚生労働省は、45歳以上の中高年社員に特化したリカレント教育(学び直し)を推奨し、予算もつけるようになっています。

その2は、逆メンター制度の導入です。

「逆メンター制度」というのは私の造語ですが、45歳を過ぎて「化石人間化」しつつある社員に20歳代の若手社員をメンターとしてつけて、月に数回、1回あたり1時間ほどでいいので、若い人の感性とスキルを学ぶ機会を設けたらどうか、という提案です。

独り立ちしているタクロウが来ていたので、この話をしたら「面白い」と言ってくれました。

彼は今年、会社で新入社員のトレーナー係を引き受けて、彼自身も成長したようです。

彼の会社には、会議に出てもっとらしい意見を言うだけで何の責任も果たさない人たちがいることにあきれてもいました。

いかがでしょうか、副業容認、「逆メンター制度」によって化石人間を貢献人間へと転換しませんか?

◆マインドが古い価値観のままでいて「化石人間化」しているとどうなるかは、以下を

2011年6月23日付けブログ 化石人間再考
2011年6月14日付けブログ 化石人間にならないために①
2011年6月15日付けブログ 化石人間にならないために②

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おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(10月31日)の朝のニュースで沖縄の首里城が炎上しているのを見たときは大ショックでした。

沖縄県の人たちにどういう言葉をかけていいのかわかりません。

原因究明がしっかり行われ、いち早い再建を祈っております。

私は首里城に3回行っています。

最近では、2016年7月と2018年9月に行き、2018年9月1日のカミさんとの訪問時のことは

2018年9月2日付けブログ 沖縄で(1):首里城と保育者のための研修

として書いています。


昨日は、原則お休みの日として株式会社 タナベ経営 の経営者を対象とするビジネス情報誌『FCCレビュー』(1月号)への「経営者に贈るアドラー心理学の知恵」の3回目の原稿を書いていました。

なお、『FCCレビュー』(11月号)が、間もなく更新されるはずですので、お読みください。

同社の若松 孝彦社長との「〈100年経営〉対談 vol.39」として「アドラー心理学のポジティブ思考を経営に生かす」の全文を読めるはずです。

私は、今後ますます企業の経営者にアドラー心理学を伝えていきます。

もう一花咲かさないと。


さて、昨日の日本経済新聞の朝刊に「働き方進化論 社会保障で学び直し支援」東大教授・柳川範之氏 能力高め「40歳定年」  に「40歳定年」と「人生三毛作」の考え方が載っていました(聞き手は松井基一氏)。

「『40歳定年』の最大のポイントは長い人生の中で一度立ち止まって、学び直しやスキルアップのための時間を作ることにある。

「20歳から80歳までの60年間を、20年ごとに3つのステージに分け、『人生三毛作』を目指すことが必要だと考えている」

と柳川先生は語り、

――「人生三毛作」の普及に必要なものは。

の問いに

「セカンドキャリアを支援する教育だ。社外の学校なども含め中高年に能力を高める機会を提供するインフラを整備する必要がある。もう一つは兼業や副業の拡大だ。同じホワイトカラーでも別の会社で活躍できるか不安がある。お試しで働いてもらうことで不安も解消され、スムーズな転職につなげられる」

「再教育にはコストもかかる。社会保障の一環として国がサポートすることを考えてもいい。働けなくなった人に失業保険を支払うより、政府がお金を出して次の職場で活躍してもらえるようにすればいい。財政的にもプラスになるし、経済全体も活性化する」

と答えています。

「20歳から80歳までの60年間を、20年ごとに3つのステージに分け、『人生三毛作』を目指すことが必要」という部分は、人生100年時代ならの主張だと受け止めました。

また、何も20年毎ではなく15年、35年、10年の刻みでも、その人なりのステージで弾力的に捉えていいのですよね。

私は今までに「人生二毛作」とは言っていましたが、「人生三毛作」とすると、もう1つ何かしらやらかさなければならないと思います。

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