おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
大阪精神分析研究会を組織し、この本の監訳者の1人である後藤素規さん(精神科医、かつて私のスパーバイザー)から、大阪から東京へのご出張の際、わざわざヒューマン・ギルドに立ち寄られ、いただいたのが『フロイト―視野の暗点』(ルイス・ブレガー著、後藤素規・弘田洋二監訳、大阪精神分析研究会訳、里文出版、税込み7,500円)です。
数回にわたり、この本をもとに「フロイト派から見たアドラー」についてご紹介していくつもりです(おそらく飛び飛びになるでしょうが)。
この本は、帯に
フロイトの実像と、彼の視野の暗点がつくりだした虚像に迫る!
とあり、著者のルイス・ブレガー(アメリカの現代精神分析研究所初代所長)が、多くの資料や新事実によって、フロイト自身が作り上げた英雄的イメージである虚像に迫り、その背景を探るとともに、フロイトの心の奥底にメスを入れ、フロイトを脱神話化した画期的な研究書、伝記です。
予告しておきますと、フロイトの他の伝記に比べて、アドラーを「フロイトを裏切った弟子」というようなトーンがまったくありません。
それでも、フロイト派からはアドラーがこう見える、という1つの典型的な本です。
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