ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
3年ほど前にベスト・セラーだった『鈍感力』(渡辺淳一著、集英社、文庫本もあり)を読みました。
医師でもあった作家の渡辺淳一は、鈍感力が才能の1つでありながら、「鋭い」に対して「鈍い」がいけないことのように思われていることから説き起こします。
しかし、身体的・感覚的にも、対人関係においても、恋愛に関しても鈍感力が適応能力の原点になることを、豊富な事例をもとに説得してくれるのがこの本です。
この時代に鈍感力で生きることがずっとたくましいことだと確信させてくれます。
本の最後の次の記述には感動しました。
鋭いとかシャープであることだけが才能ではありません。それ以上に、些細なことで揺るがない鈍さこそ、生きていくうえでもっとも大切で、基本になる才能です。
そして鈍感力があってこそ、鋭さやナイーヴさも、本当の才能となって輝き出すのです。
私は、この本を読みながら、ある否定イメージを伴う言葉でもその下に「力」をつけると、ポジティブに転換することを再確認しました。
たとえば、ここで
老人
散漫
開き直り
自画自賛
放置
のイメージを味わってみてください。
いかがですか?
あまり歓迎できませんね。
こうなると、いかがですか?
老人力
散漫力
開き直り力
自画自賛力
放置力
ポジティブに転換しませんか?
あなたも是非、否定的と思われる用語の下に「力」をつけてポジティブに生かしてください。
ある能力が備わったような気になりますよ。
<お目休めコーナー> 正月の椿
