おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
「優しさについて」シリーズの第5回目です。
1回目~4回目は、下のとおりさらっとご覧になれます。
お時間のない方は、少なくとも1回と4回に目を通してください。
1回目 (1月6日)
2回目 (1月8日)
3回目 (1月9日)
4回目 (1月10日)
さて、5回目の今回は、優しさの条件として3つの「ない」を書きます。
優しさとして勘違いしてほしくないのは、次の3つです。
1.優しさは「易しさ」ではない。
2.優しさは「厳しさ」の反対概念ではない。
3.優しさは相手を甘やかすことでもない。
1.優しさは、状況を表面的に対処したり、相手の感情を慰めるような安易な対応をすることではありません。
そんなことをし続けていると、根本的な解決に至らず、かえって問題を複雑化させてしまいます。
新聞の人生相談のように、離婚を迫る妻に対して土下座をするのも、心底から関係改善を望むならともかく、「こういうことをやっておけば、しばらく相手は離婚を口に出さないだろう」という下心があるならば、妻に見透かされます。
2.の優しさは「厳しさ」の反対概念ではない、という私の主張には少々注釈が必要です。
元妻・典子を気遣う優一のような男性を優しいと思う人がいるかもしれませんが、大きな勘違いです。
相手を思いやる本当の優しさは、時に厳しさを伴い、毅然とした態度を示すものでなければなりません。「そんなことをしていてはだめだ」と突き放すことも必要です。
ペルグリーノ博士が面白い表現をしていたことがあります。
「夫婦は結婚前は恋人。結婚していたら夫婦。離婚したら友人」
子どものいない離婚カップルは友人である必要もなく他人とみなす人が多いでしょうが、友人であるならばなおさら、優一のような優しさを見せながら厳しさを一切出さない甘やかし人間を「アホ」だと思うのです。
この点で3.の優しさは甘やかしではないとなるのです。
<お目休めコーナー> 1月の草木(6)
(中野区のもみじ山公園)
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