アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(2月27日)は、13:30~19:00に冬季開催  アドラー・カウンセラー養成講座  の7日目を行っていました。

質疑応答に続いて、早期回想解釈、そして、1人のクライアント役に対して連続4人がカウンセラー役を務め、深い学びにつながりました。

早期回想解釈に関しては、各グループの発表を聞いていると、だんだんまとめ方が同じになってきて、訓練の成果が確実に出ていることがわかります。


さて、アドラー心理学豆知識:協力と競争の第3回目。
今までの2回分は、こちらでご覧になれます。

2月16日 (1)
2月26日 (2)


今回は、アドラー心理学を離れて協力と競争について書かれた本を頼りにしてみようと思います。

『競争社会をこえて』(A.コーン、山本 啓/真水 康樹訳、法政大学出版局)という分厚い本があります。

競争社会をこえて―ノー・コンテスト
の時代 (叢書・ウニベルシタス)

Alfie Kohn,山本 啓,真水 康樹
法政大学出版局

この本でA.コーンは、

1.協力する能力も競争する能力も学習によって発達するのにも関わらず、ほとんどの子どもたちが協力的な相互行為のモデルを体験してきていないこと

2.先史時代の人々がとても協力的だったし、実際に大いに協力し合っていたからこそ、他の霊長類と区別され、最初の人間を定義づけるのは協力だとする人類学者が増えていること

3.競争システムが最良の方法であることを疑う根拠が十分あること

を上げながら、彼はこの本の中で「競争は協力ほど成果を生まず、かえって悪影響が出る。他者の敗北なしに自らの喜びが得られぬ競争より、ともに達成感を味わえる協力・協同の方が力強い」と、協力の優位を論じています。

私たちは、もっともっと協力のトレーニングを学ばなければなりませんね。

<お目休めコーナー> 2月の花(28 

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