おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月7日)は仕事がオフの日。
カミさんと上野公園に出かけました。
残る桜はわずかでしたが、花見客がたくさんいました。
(上野の清水観音堂から弁天堂を望む)
主目的は、花見でなく東京都美術館で開かれている第68回モダンアート展でした。
ヒューマン・ギルドの 会員 の 浅田洋二さん がモダンアートの会員として作品を出展していらっしゃるからです。
ご本人はいらっしゃらなかったですが、ご招待をいただいていたので、このところ毎回のようにカミさんと出向いています。
ところで、カミさんと言えば、『PHPくらしラク~る♪』5月号(2018年4月10日発売)で『「イヤな気持ち」は捨てられる!』の中で
“アドラー式”家計管理でお金の不安に バイバイ
のタイトルでインタビュー内容が6ページにわたって掲載されます。
『PHPくらしラク~る♪』 は全国の書店・コンビニエンスストアを中心に発売されている40代の主婦がメイン読者の生活実用情報誌です。
税込価格360円 (本体価格333円)
*『PHPくらしラク~る♪』 のホームページでは4月9日まで4月号が掲載されます。
キッカケとなったのは『お金の不安が消えるアドラー流家計管理』(岩井美弥子著、1,200円+税)でした。
さて、これからが今日のメインです。
4月5日 に続いて「忖度(そんたく)と惻隠(そくいん)」シリーズの2回目です。
「他人の心中をおしはかること」(『広辞苑』)を意味する「忖度」が外国人には理解不可能であることが ダイヤモンド・オンライン (18/4/6号)に
“忖度”を理解できなかった外国人が腑に落ちた「説明」とは【鈴木貴博】2018.4.6
と書かれていますので、ご参照ください。
要するに「イエスマン」というのが悲しいところです。
諸外国と日本との間の文化的な大きな違いとして「High Contents / Low Contextの諸外国」と「High Context / Low Contentsの日本」の対比がよく言われます(下のスライド参照)。
これはどういうことかと言うと、欧米だけでなく中国や韓国などの諸外国は、言葉で表現する内容を重んじ、その雰囲気を醸し出す状況とか背景は軽んじられる「主張する文化」です。
1つの例を挙げます。
アメリカのあるご家庭にホームステイしていたある方が、久しぶりにその家に電話しました。
10歳のビルが電話に出ました。
「あ、ビル、久しぶりだね」から始まってしばらくしてから「ところで、ママはいる?」と尋ねると「いるよ」と答えました。
ところが、なかなか電話を代わらず会話が続きます。
また、「ママはいる?」と尋ねても、「いる」との答えが返り、電話を代わろうとしません。
「ママはいる?」との質問は、あくまでママが家にいるかどうかの質問であり、電話を代わってほしいという意思表示とはみなされません。
日本では、「ママはいる?」と尋ねられると、100%近い人がいる場合は「ママに代わるね」と言って、そのようにします。
日本では、多くの家庭や学校で「気を利かせる」ことを訓練されます。
「言わずもがな」とか「言わぬが花」というような言葉があるように「察する文化」が奨励されるのです。
その結果忖度の度が過ぎるようになることもあります。
欧米諸国だけでなく韓国もまた、「主張する文化」の国です。
日韓併合100年に当たる2010年に当時の菅直人首相が韓国の李明博大統領(当時)に引き渡しを表明し、実行に移された朝鮮儀軌を巡ってこんなギャップが生まれました。
日本側は、韓国に感謝され好意を持ってもらおうとしていたのですが、韓国側は感謝するどころかもっと返却しろと要求してくるようになったのです。
日本人同士なら「忖度」で通じ合うか、忖度に対して惻隠の情で報いることもあるのですが「High Contents / Low Context」文化の中で生まれ育っている人には、通用しないことを知っておかなければありません。
<お目休めコーナー>4月の花(8)
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