おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(4月25日)は、かんき出版の山下常務から『アドラー流一瞬で心をひらく聴き方』重版決定(7刷)のご連絡をいただきました。
穏やかな売れ行きを示しています。
さて、4月24日の午後の日光市と鹿沼市の校長を主対象とした「上都賀地区小学校教育研究会研修会」での
児童生徒の自尊感情を高めるための支援
― アドラー心理学に基づく児童生徒への支援
の講演(研修)では、何人もの方からまたお招きをしたいというお声をいただきました。
このようなことは、4月19日に横浜市で行った某IT企業の新入社員を対象とした研修でも同じで、担当課長から「同様の内容で来年度も実施していただきたいと思っております」とのメールをいただきました。
リピートのお声をかけていただけるのは、講師として最高の栄誉です。
ところで、「上都賀地区小学校教育研究会研修会」で時間があれば伝えたいと思いながら時間の関係で伝えきれなかったことを書きます。
私が中学1年生の1960年、私が通った中学校は今で言う何かのモデル校になって、校内の環境整備に力を入れていました。
廊下を歩くと弾力性のあるボロ校舎でしたが、U校長は環境美化に務め、「床が光れば心も光る」というスローガンをもとに、中にぬかを詰めた、まるで枕のようなもので生徒に廊下を磨かせました。
椅子に座るときは、長い物差しを背中に入れて、授業中に生徒に姿勢矯正をさせました。
しかし、今でも強く印象に残っていたこの2つの施策は、教育委員会や他の学校の校長などの視察が終わると姿を消しました。
私が2年生の1961年、全国一斉テストがありました。
私の通っていた中学校は、栃木県内で宇都宮のI中学校に続いて2位に輝きました。
生徒も保護者も「こんなにすごい中学に通っているのだ」と大喜びでした。
それから数か月後、『週刊 新潮』に私たちの中学校がデカデカと紹介されました。
4ページほどの記事には、栃木県内№2の裏にU校長が特殊学級(知的に遅れがある生徒のクラス)の生徒たちに試験を受けさせないことで全体の成績の底上げを図っていたことがすっぱ抜かれていました。
当時の私の国語の先生のA先生による内部告発によるものでした。
それだけではありません。
U校長は、教員、保護者に書店からこの週刊誌を買い占める指示を出していたのです。
私はこのことをよく覚えています。
私の母親はPTAの副会長で、家にたくさんの『週刊 新潮』が積み上げられていたからです。
この出来事は、今から55年以上前の事件です。
こうした事件の記憶は、当時の生徒だった人間にほぼ永遠に残ります。
姑息(こそく)で功名心に満ちた校長として記憶に残るか、それとも品格のある勇気づけの校長として記憶に残るか、それは、校長の志に基づくリーダーシップ次第なのです。
◆教育に生かすアドラー心理学 開催のお知らせ
ジョセフ・ペルグリーノ博士(モントリオール個人心理学研究所理事長、ヒューマン・ギルド最高顧問)を今年もお迎えしてワークショップを開催します(日能研後援)。
校長として、教育委員会のコンサルタントとしてケベック州の教育改革に尽力したペルグリーノ博士ならではのアドラー心理学に基づく教育の理念と実践法を学べるワークショップです。
日時:7月28(土)、29日(日)10:00~17:00
*詳しい内容は こちら から
<お目休めコーナー>4月の花(26)
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