明治初期、宝山寺第14世の乗空和尚が、宮大工・吉村松太郎に建てさせた客殿。和尚は、聖天堂再建の際に大工として働いていた吉村松太郎の腕を見込み、横浜に留学させたのち、洋風客殿建築の棟梁に抜擢した。この経緯は、明治8年建立の聖天堂の棟札には松太郎の名前が「大工」と記されていること、次に建立された建物の棟札には名前がないこと(横浜留学中)などから分かるそうだ。現場で解説をしてくれたおじいちゃんのお話。「獅子閣の棟札はないんですか?」とお聞きしたら「天井裏にあるけど下ろしていない」そうだ。棟梁の松太郎さんは、その後、郷里の越後から家族を呼び寄せ、宝山寺で一生を終えられたという。
1階の洋間。柱に巻きつくように、踏み板が宙に浮くデザインの螺旋階段。
柱頭の飾り。
1階座敷の襖絵は能楽の演目図。絵師、土佐(藤原)光孚筆。国立能楽堂にも同人の絵が残っているそうだ。
2階座敷は総金箔張り。鈍い光を放って、落ち着いたゴージャス感あり。
襖絵は、明治の頃の絵師、高島掬香筆。
案内の方に「こんな家に住みたいですね」と声をかけたら「でもトイレはおまへんよ」と返された。別棟のトイレに行くため、渡り廊下を付設してあるが、その部分は「重文指定」を外されているそうだ。
※生駒デジタルミュージアム:宝山寺獅子閣
2005~2010年にかけて行われた修復工事以前の写真。洋間にも座敷にも、さまざまな家具が置かれていたことが分かる。別サイトによれば、修復の総工費は約4億6000万円。案内の方は、文化庁とお寺が、6:4だか7:3だかの折半とおっしゃっていたと思う。「馬鹿になりまへんで」って、そうだろうなあ。でもこの特別公開(2010年10月15日~11月15日)、300円は良心的すぎる。内部の写真撮影も「黙認」だそうなので、どうか良識の範囲で。
宝山寺は、山麓の般若窟や聖天堂(八棟造りの屋根)など、ほかにも見どころがあって面白かった。
1階の洋間。柱に巻きつくように、踏み板が宙に浮くデザインの螺旋階段。
柱頭の飾り。
1階座敷の襖絵は能楽の演目図。絵師、土佐(藤原)光孚筆。国立能楽堂にも同人の絵が残っているそうだ。
2階座敷は総金箔張り。鈍い光を放って、落ち着いたゴージャス感あり。
襖絵は、明治の頃の絵師、高島掬香筆。
案内の方に「こんな家に住みたいですね」と声をかけたら「でもトイレはおまへんよ」と返された。別棟のトイレに行くため、渡り廊下を付設してあるが、その部分は「重文指定」を外されているそうだ。
※生駒デジタルミュージアム:宝山寺獅子閣
2005~2010年にかけて行われた修復工事以前の写真。洋間にも座敷にも、さまざまな家具が置かれていたことが分かる。別サイトによれば、修復の総工費は約4億6000万円。案内の方は、文化庁とお寺が、6:4だか7:3だかの折半とおっしゃっていたと思う。「馬鹿になりまへんで」って、そうだろうなあ。でもこの特別公開(2010年10月15日~11月15日)、300円は良心的すぎる。内部の写真撮影も「黙認」だそうなので、どうか良識の範囲で。
宝山寺は、山麓の般若窟や聖天堂(八棟造りの屋根)など、ほかにも見どころがあって面白かった。