才色兼備で大金持ちかつ性格が悪い、薬師寺涼子警視が遭遇する怪奇事件の顛末を、横暴な上司に泣かされる部下の視点から描くシリーズの……第何弾か。全部買っているはずなのだけれど、講談社とか光文社とか祥伝社とかあちこちからたらい回しで刊行されるのでよくわからない。Wikiによれば第8弾。
怪奇モノのミステリーには大別して2種類あって、怪物や怪奇が出現してもそれが実はトリックで人間の仕掛けがあるもの(江戸川乱歩の少年探偵シリーズ)と、本当に怪物や怪奇現象が現れるものがあるのだけれど、これは後者。なんやかんやと行く手に立ちふさがる怪物による犯罪を、真っ正面から粉砕していくお話。
田中芳樹の作品には現実の政治経済への批判が色濃く反映されていて、それが遙か未来宇宙を舞台にした『銀河英雄伝説』では適度なフレーバーになっていたのに、現代日本を舞台にした『創竜伝』では少々鼻についていて、この『薬師寺涼子の怪奇事件簿』はまあ中間かな。ちょっと世の中のアレコレへの当てこすりが気になるけれど、魔女王vs怪物の騒動の中では「おまえがそれをいうのかい!?」と読み飛ばせるくらい。
【桜田門】【キャリア官僚】【戦闘メイド】
怪奇モノのミステリーには大別して2種類あって、怪物や怪奇が出現してもそれが実はトリックで人間の仕掛けがあるもの(江戸川乱歩の少年探偵シリーズ)と、本当に怪物や怪奇現象が現れるものがあるのだけれど、これは後者。なんやかんやと行く手に立ちふさがる怪物による犯罪を、真っ正面から粉砕していくお話。
田中芳樹の作品には現実の政治経済への批判が色濃く反映されていて、それが遙か未来宇宙を舞台にした『銀河英雄伝説』では適度なフレーバーになっていたのに、現代日本を舞台にした『創竜伝』では少々鼻についていて、この『薬師寺涼子の怪奇事件簿』はまあ中間かな。ちょっと世の中のアレコレへの当てこすりが気になるけれど、魔女王vs怪物の騒動の中では「おまえがそれをいうのかい!?」と読み飛ばせるくらい。
【桜田門】【キャリア官僚】【戦闘メイド】