
江西陀梔の言葉。
咲丘が萩先輩と食事に出かける途中、暴漢の集団からうっかり助けてしまった美少女・伯木玲儀音は、電波S系の予言者だった。しかも嘘つき。
無関係と言っても信用してもらえず、咲丘と萩はサングラスの巨人とヤクザの集団から逃れようとするが……。
残念な高校生たちが世界を手に入れるために部活をする話の3冊目。
咲丘は風景マニアで自宅の大画面テレビも環境ビデオや旅番組を観るためだけに存在するけれど、水着の女子が戯れる光景は「風景」に入ります。
萩先輩は人づきあいが苦手で引っ込み思案で、本当はサークルの仲間だって信頼していない。けれども、その本質はマッドサイエンティストで鞄の中は他人を拒絶するための武器弾薬庫。
蜂須は街の浮浪児たちのリーダーで何んでも屋だけれど、本質はドM。
こんな3人が玲儀音の逃走劇に巻き込まれるわけだけれど、みんなそれぞれの現実を抱えていて他人の現実を認められないあたりが笑いのポイント。黙示録を守って不死身の巨人から逃げる身でも、死なない男とか姿を変えられる怪物の存在を信じられないってどーよ?
【丘ルトロジック3】【女郎花萩のオラトリオ】【耳目口司】【まごまご】【ヨハネの黙示録】【フランケンシュタインの怪物】【クラッキング】【親族会議】【新興宗教団体セントポーリア】【さかしまの楽園】【神秘論理】