付け焼き刃の覚え書き

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「電波的な彼女」 片山憲太郎

2011-09-25 | ホラー・伝奇・妖怪小説
「悩むのはいいんだよ。いくらでも悩めばいい。でも、必ず答えを出さなきゃダメ。答えを、結論を、それをしっかり見つけておかないとダメ。いざという時に何を取り、何を捨てるのか、その判断に困っちゃうよ」
 優先順位が曖昧だと取捨選択が混乱すると、紗月美夜。

「人生は悩むことだと私は思います。だから、生きているうちはまだ過程であり、結論も答えもない」
 答えが出るのは怖いこと、悩むこと自体が答えだと、堕花夜。

 不良高校生・柔沢ジュウの前に突如現れた奇妙な少女は、いきなり彼の前にひざまづいた。
「我が身はあなたの領土。我が心はあなたの奴隷。我が王、柔沢ジュウ様。あなたに永遠の忠誠を誓います」
 それが堕花夜との出会いだった……。

 猟奇な事件が続発する街を舞台に、ツッパリ高校生と電波女、脳天気少女の3人が繰り広げる人間模様と猟奇事件への挑戦。株価大暴落!の美夜もいいけれど、こんな電波女にならストーカーされてもいいよなと思い始めてしまうところがミソ。委員長がちょっと不憫。
 2004年の刊行だけれど、とりあえずアマゾンで調べたら続編が2冊出ているのを確認したので、ぽちっとな。

「恋に楽勝なんかないです。良くても辛勝、それが恋」
 紗月美夜の言葉。

【電波的な彼女】【片山憲太郎】【山本ヤマト】【前世】【インターネット】【暴力的な母親】【シスコンの妹】【猟奇事件】
コメント
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