まず安心できるのは、帯に「２Ｋシリーズ、ついに完結」と書かれていたこと。これを最初に見ていたので、冒頭の数章で「この話、いつまで続くんだ！？」とドキドキしないで済みました。いや、痛いのはすぐに終わるよ？
北海道の内戦も終わり、周辺の幻獣勢力との和睦は成ったものの、それを良しとせず、あるいはこの機会に大原首相ら穏健派を追い落とそうとする勢力は幾らでもあった。またアメリカ東海岸のワシントン政府は、神威とそのパイロットに強く関心を抱いている。
そして善行大佐は誘拐され、各地に散った5121のメンバーへは暗殺者たちが送り込まれた……。
別の世界からやってきた人間や動物がゲートをくぐる過程で変異した幻獣。その幻獣との戦いも極東方面においてはおおむね決着しましたが、軍産複合体だのアメリカだの厚生省だの文部省だの、対立してはあれこれ画策して仕掛けてくる勢力は少なくなく、なんか憲兵がいちばん信頼できる存在になってますよ？
そして、大原首相は元女優で、穏健派ですが、決して無邪気で善意な人ではないのです。それでなくては、この魑魅魍魎が跋扈する政財界で首相の座を維持し、終戦へと導くことはできなかったわけで、あいかわらずそのあたりの食えなさはしっかりと語られています。そして広島の憲兵は怒り、タッキーはあいかわらず。テレビ取材班は今回もヘルメットをかぶって突入しています。
なんというか２Ｋは膿を絞り出す話ですね。放っておくと、幾らでも垂れ流してきます。5121もやっと復調で、次はＵＳＡ篇になるのかな。そっちの方がいいな……。
『やる気だ。両親はやる気だ。どうしよう？』
最強最悪は他に幾らでもいるようです。敵にも味方にも。
あー、木下さんが遊園地で遊んでくれていて良かった。
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