付け焼き刃の覚え書き

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「魔弾の王と戦姫2」 川口士

2011-09-21 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「礼儀や品性は、己の意思と努力で身につけることのできる数少ないものよ」
 “破邪の穿角”の戦姫、リュドミラ=ルリエの言葉。

 ブリューヌ王国は内乱の危機に直面していた。
 二大勢力の狩り場となろうとしていたアルサスの領主、ティグルヴルムド・ヴォルン伯爵は隣国ジスタートの戦姫エレンに従属することで、なんとか郷土防衛に成功していた。しかし、このままでは自身が反乱分子と見なされかねないし、それはエレンも同じだった。
 エレンはジスタート王に自らの行動の承認を求めるのだが……。

 前作が面白かったので期待していたら、続巻が登場。今の調子で続いてくれると嬉しいな。
 新たに登場した戦姫(ヴァナディース)であるリュドミラは、名門育ちの戦姫ということでなかなかの好敵手。普段の言動と、紅茶とジャムの瓶を腰にぶら下げて歩く姿のギャップが素適です。
 ただ、「貧相な胸」とエレンに揶揄されるスタイルが、イラストではどれも詰め物をしたように豊満。比較すれば大きさの違いは分かりますが、スイカの3号玉と4号玉の違いくらいの話で、ここは興ざめ。なんでも目と乳をデカく描けば良いというものでもないでしょうに。

「もうちょっとだけ気楽に行こう。怒っている時間よりも、笑っている時間が多い方が良い」
 ティグルヴルムド・ヴォルン伯爵の言葉。

 ティグルにとっての敵役であるところのテナルディエ公爵も、人間的にはどうかなと思わないでもないけれど、交渉相手としては有能で誠実……みたいな位置づけで、今後の展開が楽しみです。「魔弾の王」の誕生まで続いてくれることを期待します。

【魔弾の王と戦姫】【川口士】【よし☆ヲ】【戦費】【ブリューヌ内乱】【野盗】【暗殺者】【粥】【温泉イベント】
コメント
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