「もがくためにはどうしたらいいのか、自分でとことん考えなければ答えは出てこない」考えるためには、勉強して知識を蓄えて世の中のことを知らなくてはいけないと、貴良さんの言葉。
期末試験最終日の放課後、薔薇の館に集まる人々の情景を合間に挿みながら語られる、さまざまな少女たちの姿。
ストレッチ愛好会にまきこまれた美術部員の話『飴とストレッチ』、同級生が家庭教師にやってきた話『プライベート Teacher』、同じ光景を目にしながらそれぞれが別の物語を見ていた『おっぱいクッキー』、日本史が苦手な少女が克服するまでの『昨日の敵』、女教師のストーカーと化した少女の顛末を描いた『卒業式まで』、教師が妊娠で休職するまでの『アナウンスメント』、そしてこれらの物語の橋渡しをする『フェアウェル ブーケ』とエピローグ的な『薬香草茶話』。
登場人物もばらばらな、さまざまなパターンの少女小説集なのに、幕間がはいることで普通に１つのシリーズとして読めてしまうのは不思議です。
【マリア様がみてる】【フェアウェル ブーケ】【今野緒雪】【美術部】【ハーブ】
