童顔で甘い物好きだけれど、任侠映画を愛して日本男児を誇る姫山誠は刑事。しかも数々の難事件を解決してきた名刑事『名探偵マコちゃん』だ。
しかし、その推理は警察OBの作家に助言されていたというのが真相で、さらに真が初めて知った真実は、その謎を本当に解いていたのは引きこもりのオタク女の琴乃だということだった……。
やたら偉そうで偏見バリバリの童顔のスイート刑事が、これまた偏見を助長するだけの性格が悪くて嫌みな少女探偵に使いっ走り扱いされながら事件を解決していく話。もうちょいどこかで突き抜けないと笑い飛ばすのに苦労します。
ホームズがいて、レストレード警部がいるのに、愚直なワトスン博士がいないミステリは人間関係が終始ギスギスしていて構図として不安定なのです。
これだけギスギスしているから最終話のインパクトが活きてくるわけですが。
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