「無責任と傲慢の二択なら、僕は傲慢を取る。無責任は他人に迷惑をかける。傲慢は僕が非難されるだけだ」映画研究会とパソコン研究会との間で演劇部の柳瀬さん争奪戦が勃発。それに通りすがりに巻き込まれたのは美術部の葉山くんだったが、そこで交わされた契約書の文言がいつの間にか変わっていたことから大騒ぎになってしまう……。
「にわか高校生探偵団」シリーズの第６弾で、アンソロジー集『放課後探偵団』収録の「お届け先には不思議を添えて」を含むサイドストーリー的な短編集。書き下ろし２編に再録は３編。殺人とか誘拐とか凶悪事件とは縁の無い、日常系ミステリにして安楽椅子探偵もので、今回も謎解きとなると電話で呼び出された伊神先輩がちゃちゃっと解決していきます。
叙述トリックについては、読み終わって「そうだったっけ？」と最初の最初から読み直すのがお楽しみです。ただ、イラストレイターが変更されたのは残念。今までの落ち着いて深みのある表紙イラストでは売れないのかしらね。
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