付け焼き刃の覚え書き

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「紅霞後宮物語4」 雪村花菜

2016-07-30 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「帳簿はいい……穴があるのを発見するのも楽しいし、誰かがこせこせごまかそうとしてる様子を見るのも面白い。時に思いがけない手口を知ると、新しい学びに心が洗われるようだ」
 文林は皇帝よりも文官に向いている男だった。
 帳簿チェックが楽しいという男が玉座に座っていて、戦場が居場所という女が後宮にいて、適材適所という意味では、この国は崩壊の危機にあると思う。

 文林が帳簿の山の中から見つけ出してきたのは、不可解というには不自然なまでに自然な、「維山」という土地への支出だった。
 それが鄒王の死に関係するのではないかと、現地調査のために送り込まれたのは小玉であった。皇后の行啓を口実として……。

 小玉、出陣。

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コメント
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