交通事故に巻き込まれ、トラックの荷台から吹き飛んだ自動販売機に押しつぶされて死んだ「俺」は、目が覚めると見知らぬ湖の前に立っていた。だが、体も動かず、声も出せず、感覚もなく、言葉も思ったようには話せず、口から出る言葉はただ「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「あたりがでたら もういっぽん」……。
どうやら自動販売機になってしまったらしい……。
自動販売機に転生してしまった自販機マニアが、怪力少女とタッグを組んで迷宮を探査する冒険譚。
どのくらいマニアかというと、ポイントがたまっても意思疎通とか自力で移動ができそうなスキルを取らずに、ただただ自販機としての機能拡張を選択するくらい。
これで物語になるかと思うのだけれど、この前に書いていたのが「俺は畑で無双する」という畑に転生するというもので、これがけっこう感動的に完結。畑がありなら、自販機くらい余裕ですね。
これら２作品と同じ世界観らしい「自分が異世界に転移するなら」も書籍化が決まったそうなので、こちらも楽しみですが、こちらは無理矢理異世界に連れ去られ、日本人同士が騙し欺され、裏切り裏切られ、殺し殺されというダークな展開なので、同じ世界に置いて良いのかいなと思わないではありません。
【自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う】【昼熊】【加藤いつわ】【角川スニーカー文庫】【新感覚迷宮ファンタジー】【小説家になろう】
