付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「マージナル・オペレーション改11」 芝村裕吏

2021-09-25 | 架空戦記・仮想戦史
「あんたの呪いは私たちで解くわ。自己評価が低いのも、なぜか罪悪感に埋もれているのも、一人を好きにならないといけないという、そんな思いからも」
 ホリーはジブリールやジニらとタッグを組んだ。駄目人間になれと。アラタはもう逃げられない!(かもしれない)

 東南アジアへの侵攻がレインボープランの支援を受けたアラタたちによって阻まれ、タイから撤退を余儀なくされた中国は、ついに核兵器で恫喝をかけるが、それほど追い込まれていたのだ。中国各地で起きた内戦は、収まるどころか拡大を続けていく。
 そんな中、ついに核兵器が使用され、ミャンマーの首都ネピドーにいるホリーの身にも危機が迫る……。

 「大ヒットシリーズ、ここに完結」と銘打たれた11巻ですが、終わったのは『マージナル・オペレーション改』で今度は「真」とか始まるんじゃなかろうかと思うのは、時代を少しずらして主人公を変えただけで世界は(ほぼ)同じの『クラスに銃は似合わない』とか『統計外事態』、まめたん誕生秘話を描いた『富士学校まめたん研究分室』、アラタの後日譚的なエピソードがちら見えする『この空のまもり』、『マージナル・オペレーションFII』に主人公たちが客演する『宇宙人相場』などがあるので、まだまだアラタやジブリールたちの活躍に期待してしまうのですね。「わくわくアラタランド」とかありそうじゃないですか。
 そして、この最終巻の注目はイトウさん。役に立つのか立たないのか、有能なのか無能なのか分からない猟犬の人。いきなり意味不明の能力を垣間見せ、この人、本当はどんな存在なんだ?とここに来てドキドキさせてくれます。しかも投げっぱなしの世界の謎。うーん。

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