「世界ひとつを丸ごとゲームにしてみたかった。そしてそのゲームという蟲毒の中で、神に至るものが現れないか見てみたかった」つまり、そういうことなのだ。
世界は既にシステムとして限界に来ていて崩壊しようとしていた。それをなんとかしようと、さまざまな陣営がそれぞれの思惑で動いた結果が現状だ。
システムを再生稼働させようとする黒き神のプランではエネルギーが足りず、人類の半数は生贄にする必要がある。かといって、蜘蛛子こと白き神のシステム改変プランでも人類の半分は死んでしまうことになる。世界の管理を引き継いだ邪神Ｄこと若葉姫色ならば、その不足分をなんとかできるというが、代償もなしにそんなことをする義理はないという。
この状況をハイリンスがひとことでまとめた。
「紆余曲折あって邪神Ｄと戦うことになった。邪神Ｄを倒せればハッピーエンドだ」
かくして大団円。
2010年代半ばからウェブ小説が一気に増え出し、その中でも代表的な作品としては、『辺境の老騎士』(2012)、『人狼への転生～魔王の副官』(2015)についで書籍版完結になりましょうか。ちゃんとタイトル回収してのエンドマークということで嬉しいことです。
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