『ここに書かれている通りにやれば、主人公キャラであれカスタムキャラであれ、誰でも簡単に強キャラを育成可能だ』改訂４版のトニー師匠のまえがき。
高校を卒業し、しばらくはゲーム三昧だと浮かれていたら、気がつけば高校の入学式にいた。それも攻略本だけ買っておいたゲームの世界だ。昭和初期あたりに世界各地にダンジョンが出現し、そこで手に入れたアイテムは下手な兵器より強いし、成長した探索者は並の兵士では相手にならないと、世界各国でダンジョン攻略が続けられて何十年……という設定のはずだ。そのゲームにおいて彼、高杉貴志の役回りは「能力は学年最下位で、主人公と対立して学園を追放され、後にどこかで犬死したらしい」という最低の役どころ。
しかし、高杉には攻略本があった。
他人には白紙の本にしか見えないが、彼には裏技から効率的なキャラメイクまでぎっしり書かれているのが見えていた……。
最弱とバカにされ、何を見当違いのことをやっているのかと呆れられつつ、こっそりアイテムを拾い集め、レベルを上げずにステータスを上げスキルを強化していく成り上がり譚。とりあえず現時点では、なぜダンジョンが生まれたのかとか、なぜ彼だけに攻略本があるのかとかには言及されないまま話は進んでます。
主人公が年齢アラサーの逆行転生でもないせいか、登場人物は誰も彼も尖っていていきりまくってます。若い探索者たちが力に溺れてギスギスして煽り合っているので潤いは少なめ。
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