「いい女か、そんなものがこの世にあってたまるか」それは単なる男に都合のいい女というだけだとシレンツィオ。
誰よりも戦場でエルフを殺した男、アルバの英雄シレンツィオは今はエルフの幼年学校に入学しており、なぜか授業はそっちのけで数々の料理を子供たちに振る舞う日々。ところが、食事をすると口の中がピリピリすると子供たちが言い出した。あれこれ考えて鉱毒の可能性があるかもと水源のある山奥に羽妖精ポーラと分け入ったシレンツィオは、そこで朽ち果てた遺跡に不可解な魔法陣を発見し破棄したのだが、それ以来、謎の病気で倒れる子供が急増し始めた。
校長らに言わせるとエルフの世界ではときおりあることで、むしろそれで魔力のある子供を識別するのが貴族というのだが、既に倒れた者は600名近く、それで命を失う者も出るという……。
子供たちの料理係となったシレンツィオが、羽妖精とエルフ幼女に取り合いされながら、子供たちを助けるためにルースの地に存在するエルフ料理の謎に挑む話。
あれこれ材料を集めて蘊蓄たれながら痴話喧嘩しつつ料理を作っているだけのようでいて、実はどんどん話が進んでいて最後は驚愕の妖精譚になる英雄譚。先が読めません。むしろ他作品との関係を示唆される量が増えていって怖いくらい。
【英雄その後のセカンドライフ２】【芝村裕吏】【しずまよしのり】【メディアファクトリー】【(復讐にも、栄達にも)特に興味はありませんが】【カクヨム】【精霊魔法】【ヤオト】【生体ＯＣＲの術】【生物濃縮】【大軍師】【蕎麦粥】【醤油】【麺】
