付け焼き刃の覚え書き

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「アーシャ・リボルヴァの崇拝1」 メアリー=ドゥ

2024-11-29 | ヒロイックファンタジー・ハイファンタジー
「わたくしが望むのは、誰もが幸せな世界ではなく、誰もが選べる世界なのです」
 まだ幼いアーシャの言葉を胸に、アウゴ・ミドラ=バルアは前皇帝を追い落とし、他の皇位継承者を排除し、第三代皇帝の地位に就いた。

 有力な婚約者候補ナバダが皇帝の毒殺を図ったことから、皇帝の婚約者は公爵令嬢アーシャ・リボルヴァにほぼ決まった。そもそも皇帝はアーシャを溺愛しているのだ。たとえ彼女の顔半分が醜く焼けただれていようと、彼女自身がその溺愛ぶりに気づいていないとしても。
 だが、鉄血の乙女アーシャは「陛下のために反乱いたしますわ」「皇国革命軍を結成いたしますわ!!」と居並ぶ大貴族たちを前に言い放ち、それに対する皇帝の回答はただ「赦す」のみであった。
 かくしてアーシャはナバダだけを道連れに、皇帝への忠誠心に疑問のある南部地域へと乗り込んでいった……。

 妹を魔物から守って戦い、顔の半分が焼けただれた公爵令嬢は顔を隠さないし、冷徹な皇帝はそんなアーシャにベタ惚れ。彼女が皇帝の為に反乱軍を立ち上げると宣言した時もただ「赦す」と応えるのみ。気づく者は多くはないが、何かを守る為に行動しない者に価値はないし、自らの手で何かを為そうとしない者、不甲斐なき者は必要ないのが皇帝のスタンスなのだ。

【アーシャ・リボルヴァの崇拝1~皇帝陛下に溺愛される悪役令嬢は、結婚の手土産に不穏分子を平定するようです。~】【メアリー=ドゥ】【ゆき哉】【一二三書房】【サーガフォレスト】【国家動乱ラブ×アクション】【小説家になろう】【六悪】
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