「オタクは風呂に入らずとも生きていける」毎日入る習慣がない世界なので、なんの問題もない。
今年18歳のリチャード・トレビ・シックルードは、伯爵家の三男で転生者だ。前世は30代半ばでぽっくり逝った鉄道オタク。
ゴーレム車の事故で前世の記憶を取り戻したリチャードは、自分が経営を任されている鉱山に線路を敷いてゴーレム式のトロッコを導入することにした。ゴーレムに牽引させる乗り物という発想はあるものの、そのパワーと速度の不足から普及には至らなかったが、ここに鉄道というアイデアを導入すれば採算は取れると動き出した。
大学から工房技師長として工科学校の講師をしていたゴーレム車仲間のカールを引っ張り込み、魔法技術を組み合わせながらケーブルカーや貨物輸送列車を開発。輸送効率が急上昇してすべては順風満帆と思われたが、出来の悪すぎる四男が放校されて帰郷、行くあてがないのでリチャードと交代させて鉱山を任せようという話が湧いて出た……。
鉄オタ転生者が異世界で鉄道を発展させようという、異世界技術革命もの。
まずは自分の関与している鉱山から……という展開で、物語的には領地が隣接している伯爵領の令嬢が絡むあたりから面白くなってきた感じ。イラストはなにより列車を描ける人を選んだという印象で＜キャラクターの描かれていない、鉄道やゴーレムだけのイラストがたっぷり！ 路線図付きです。
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