「プレイした覚えもないゲーム的な世界に迷い込んだら」 なるのるな

　井ノ崎真には一般人として現代日本で一生を終えた断片的な記憶が残っている。名前は覚えていないが、子や孫はいたような気がする。しかし、今の世界は前世とは違う。1914年のサラエボ事件以来、世界各地にダンジョンが出現するようになっていて、ダンジョンに潜れる特性のある者はダンジョン学園に編入して探索者なりその支援職に就くための訓練をするのだ。
　測定してみたらダンジョンとの親和率がそこそこの数値だった真は、中学校からは幼馴染みらと「国立第二探索者養成課程指導学園」こと第二ダンジョン学園に編入することになったのだが、なぜか彼だけは普通はほとんど変動しない親和率がぐんぐん跳ね上がっていく……ことが露見しそうになって無かったことになった……。

　まったく心当たりはないけれど、なんか迷宮攻略ゲームっぽい世界に転生したような気がし始めた主人公が、いかにも主人公とヒロインっぽい幼馴染みらとダンジョン学園に行くのだけれど、他の生徒と仲良くなったり張り合ったりしている暇もなく、胡散臭い理事や教師、へたしたら政治家たちの駆け引きっぽい揉め事に巻き込まれ、ほとんど授業に関係なく、ほとんどソロでダンジョンに潜っていくことになる話。

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