
千早は逃げることなく躊躇うことなく戦闘に突入する各陣営を俯瞰しながら呆れかえる。
でも、その連中に言わせれば、そんな状況に追い込んだのは千早ことボマーの仕業なのだ。
個人の劇場型戦争屋とみなされていた〈ボマー〉だが、何か状況が動く時にはいつの間にかその渦中に忽然と出現しては戦場を引っかき回しては消えていく。その情報網の広さから外国の工作員集団かはたまた日本政府の手先なのかと推測されるようになっていた。
だが、実際の〈ボマー〉こと千早は平和が好きな、就職で失敗した引きこもりでコミュ障の新卒女子に過ぎないのだ。なんとか戦闘のない仕事を求め、採取やら測量やら当たり障りのないものを選んでいくのだが、なぜかいつの間にか彼女のいる場所が戦場のど真ん中になるのだ……。
右も左も分からないアクター業界に飛び込んだコミュ障女子が、赤字になるのが怖くて手当たり次第に思いつくままに足掻いている様子が、結果として損害を度外視した暴れっぷりで企業間抗争を戦争に持ち込もうとしている劇場型凶悪犯とみなされてしまう、勘違い型異世界ロボット無双もの。今回は怪しげな酔っぱらいのお姉さんにリアルで絡まれ、いろいろ引っ張り回されたのが、よもや高度なAIでアクタノイド狩りをする無人機騒動に巻き込まれようとは……という回。
毎回、なんとか弁償を免れよう、安くしてもらおうと報告書をきっちりあげていくのが、表向きには自分には非が無いと主張しながら成果だけかっちり確保していく「狡猾」さと言われる原因なんですが、普通に企業に就職しても優秀だった気がします。
【千早ちゃんの評判に深刻なエラー2】【氷純】【どぅーゆー】【電撃文庫】【痛快×異世界コメディ】【爆発オチ】【ワイヤーアクション】 【測量依頼】【定点観測】【採取】【損傷機回収】
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