付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「すぐそこの遠い場所」 クラフト・エヴィング商會

2007-11-28 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
 アゾットという、どこかの街にまつわる人物、事象等を集めた事典。
 地図はないけれど音符はある街。世界の音を聞き取り調律する「調律師」。死の床屋と愛の床屋。哲学サーカス団。卓球詩人ピングとポング。誰もいない剥製工場の怪物。そして世界は回っている。33回転で……。


 雑文調の項目を追っていくうちに、虚構の世界の全体像がぼんやりと見えてくる。こういう企画はときどき見かけます。『ハザール事典』なんてものもありますし、『ヨコハマ買い出し紀行』もそんな範疇かな。しかし、それが作者それぞれによる料理法の違いが見えて面白いものです。
 この『すぐそこの遠い場所』もそんな1冊。その街ならではの不思議な職業や商品や現象を通じて、アゾットという世界が浮き上がってきます。

【すぐそこの遠い場所】【クラフト・エヴィング商會】【調律】【街】【事典】

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「帝国を継ぐ者」 ウィリア... | トップ | 「水晶の王者」 遊演体 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日常の不思議・エブリデイ・マジック」カテゴリの最新記事