「山手線が転生して加速器になりました。」 松崎有理

「だいじな思い出はデジタルデータではなく心の中に」
　デジタルデータなんか何かあったら消えてなくなっちゃうのだ。

　2019年のパンデミックによって人々が都市を捨てた世界。廃墟と化した東京の山手線を加速器にしようという計画が進んでいた……という連作短編集『山手線が転生して加速器になりました。』。ついに転生ものはここまで来た？　自分としてはＯＶＡ『エリアル』接触篇・発動編を思い出しました。
　ポストアポカリプス小説であり、タイムトラベルテーマでもあり、ファーストコンタクトものでもある、共通する歴史上で繰り広げられる盛りだくさんなテーマの連作短編集。

【山手線が転生して加速器になりました。】【未来人観光客がいっこうにやってこない50の理由】【不可能旅行社の冒険－－けっして行けない場所へ、お連れします】【山手線が加速器に転生して１年がすぎました。】【ひとりぼっちの都会人】【みんな、どこにいるんだ】【総論　経済学者の目から見た人類史】【松崎有理】【原けい】【光文社文庫】【小説宝石】【人類が都市を放棄してリモートで生きる奇想天外な世界をユーモラスに優しく描く傑作短編集】【多世界解釈】【なまづをとこ対わるすずめ】【全世界同時停電】【北大路魯山人】【タイムトラベル】【ミダコ】【児童相談所】【パンスペルミア説】【保護区仮説】【フリーランチの時代】【故人ＡＩ】