「究極のドグマ」 機本伸司

「戦うべきときは戦ってこそ、進歩も繁栄もある。繁栄すればまた争い、勝った者が生き残る。生命とは、そういうシステムなんだ」
　バイオ産業界の最大手、ゼウレトの顧問の言葉。

　量子コンピュータを使って、クライアントの依頼を解決する会社“ネオ・ピグマリオン”に就職した綿貫基一だが、その実体は量子コンピュータの設計者である天才女子高生・穂瑞沙羅華をなだめ、おだて、機嫌を取って仕事をしてもらうのが役目のすべて。だが、今は普通の女子高生を満喫しているように見える沙羅華を説得し、やる気を出してもらうのはとんでもなく難事であり、綿貫にしかできそうにない仕事でもある。
　今回もやっとこさ引き受けてもらえたのは、よりによって猫捜しだった……。

　大乱闘の猫争奪戦。
　遺伝子操作って怖いわー。

「生命の歴史とは、その壮大な試行錯誤ではないか」
　王兵牌ことワンの言葉。

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