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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

カフカ短篇集

2013-05-22 20:41:28 | 読んだ本
フランツ・カフカ 池内紀編訳 1987年 岩波文庫版
ついこないだ読んだカフカの短篇集。
『海辺のカフカ』を読み返してたら、登場人物たちが、“不思議な処刑機械の出てくる話”について、
>「僕の好きな話だ。世界にはたくさんの作家がいるけれど、カフカ以外の誰にもあんな話は書けない」「僕も短編の中ではあの話がいちばん好きです」
ってとこがあったんだけど、その短編「流刑地にて」を私は読んだことないなあ、と思ったもんだから。
特におもしろいとは思わなかった、なんだかよくわかんない話。若いときに読んでたらまた違ってたのかな。
「流刑地にて」は、わりと長い(文庫で50ページちょっと)短編なんだけど、ほかのうちには、わずか1ページか2ページしかないものもある。
独特のなんかヘンな感じは満載だけど。(不条理っていうんでしょ、そういう言葉って、逆に使いたくないんだよね、人口に膾炙されすぎてて。)
安部公房とか、もしかしたら諸星大二郎のマンガとか、そのへんにも伝わってる感じあるよね、このなんだかしっくりしない不安感のある雰囲気。
どうでもいいけど、カフカは死ぬとき、友人に自分の書いたものすべてを焼き棄てるように頼んだが、友人がその頼みを無視したんで、いまこうして作品があるんだそうな。ヘンな人だね、何のために書いてたんだろ。
・掟の門
・判決
・田舎医者
・雑種
・流刑地にて
・父の気がかり
・狩人グラフス
・火夫
・夢
・バケツの騎士
・夜に
・中年のひとり者ブルームフェルト
・こま
・橋
・町の紋章
・禿鷹
・人魚の沈黙
・プロメテウス
・喩えについて
・万里の長城
コメント
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